1月2月のバラの楽しみ方

極寒期の1月、2月。
この時期だからこそできる作業が盛りだくさん!
作業で風邪などひかないよう、気を付けて頑張って下さいね!

1月、2月の頃のバラって?

バラの生育ステージ

てんちょー解説

こんにちは!
体調など崩されていませんか?

1年のウチで1番寒いこの時期…
バラは落葉し、現在「休眠期」のステージです。

大体の目安ではありますが、気温で言うと…
最低気温が4℃以下になるとバラは活動を停止し始め、最高気温が7℃以下の日が続くと休眠期になり、さらにこの状態が1週間程度続くと休眠すると言われています。
陽当たり・風当たりなども関係してくるので、気温だけの判断はあくまでも目安です…
寒くなってきて、土の乾きが遅くなった、葉の色が抜けてきた、葉が落ちた、などは休眠期に入ってきたサインです。

活発な栄養成長をやめ、冬の寒さに耐えながら、春の芽吹きに向けゆっくりと静かに準備をすすめます。

休眠期は、植え替えや剪定・整枝、誘引に最適な時期です。
しっかりと状態を整えてあげて、春に最高のパフォーマンスをできる様にしてあげるのが、この休眠期の作業になります。

この時期のお楽しみはこれ!

葉も花も無い時期ですが、こんな楽しみ方いかがですか?

棘の違いを楽しんでみる!

品種がたくさんあるバラ。その特徴も品種によって様々です。
バラの代名詞とも言える棘もその一つ。
その形、生え方も、実に色々なものがあります!
中でもユニークな特徴を感じられたバラ達をご紹介します!
痛い!危険!と嫌われがちなトゲですが、ぜひこの枝がむき出しの時期に、改めてその違いを楽しんでみてはいかがでしょうか~

てんちょー解説

当たり前ですが、トゲは刺さると痛いですし、ばい菌が入っていつまでも腫れたりしますので、バラを触るときは必ず革手袋を装着してくださいね!

鋭いトゲ!

かぎ針状になっているトゲは、とにかく引っかかりやすい!
誘引中に絡まれることもしばしば…
そんな時は、バラに好かれていると思って、なだめながらトゲを取るようにしてます(笑)
イライラして乱暴にしたり暴れたりすると、反撃をくらいますのでご注意を!

ポールズヒマラヤンムスクアレキサンダーマッケンジー

真横に針のように生えるトゲ!
意外とフニャッとしていることもあります。

ロサプリムラベーシーズパープルローズ
大小のトゲトゲ!

大きいトゲが無いところを触れば大丈夫かと思いきや、意外と小さいトゲの方が刺さっていつまでも取れないことがあります。
何れにしても、革手袋は必須です!

マガリジャクリーヌデュプレ
タスカニースパーブマダムアルディ
とにかくトゲがスゴイ!

もう武器になりそうなレベルのトゲトゲ!(笑)
大きく伸びるハイブリッドティーやルゴサ系のバラに、立派なトゲの持ち主は多いです。

ミスターリンカーンビクトルユーゴ
トゲがない!

つるっとトゲの無い枝のバラもあります。
ただ、葉の裏には小さいトゲがあるものが多いので、やはり革手袋はお忘れなく!
葉を落としてしまえば、扱いは楽かもしれません。

アダムレーヌデビオレット
美しいトゲ!

若い枝のトゲは、ピンクで美しいものも多いです。
若い枝なのか、古い枝なのかは、トゲの様子からもある程度判断することができます。

ソンブレイユレッドニュードーン

切り接ぎをしてみよう!

切り接ぎ苗を作る、切り接ぎ作業ができるのはこの時期だけです!
適期はまさに1月〜2月いっぱい頃までです。穂木となる枝の芽が動き始めるまでとなります。

株が老化してしまったバラを育てなおしたり、お気に入りのバラを増やしたりすることができます。
剪定で切った枝を使ってできるので、ぜひチャレンジしてみてはいかがでしょう?

てんちょー解説

切り接ぎ用の台木は、1月中旬以降に当店でも販売予定です。

苗作りのポイント、方法はこちらの記事をご覧ください!

この時期のバラ作業あれこれ

葉の処理について

冬になってもなかなか葉を落とさないというご相談をよく頂きます。
肥料が効きすぎている株などで起こりやすく、また都会やベランダなどで夜の気温が下がりにくくなっていることが大きく関係しているようです。
葉をつけて越冬すると、病原菌や虫も一緒に越冬しやすい環境を作ることになるので、やはり冬には一度葉を全て落とした方が栽培しやすくなります。

木立バラは剪定しても残る場所に葉がある場合は、その部分は手で取ります。上にしかない場合は、剪定で落としてしまうので気にしなくて大丈夫です。

つるバラで葉を下に引っ張ってみてもなかなか取れない場合は、無理に取ると皮が一緒に剥けて枝に傷が入る場合があるので、ハサミで落とします。
残した葉柄部分は大体そのうち落ちます。

凍らせない対策

冬場の最低気温がマイナスの日が続くような地域では、鉢バラの土を凍らせない対策を取った方がうまく冬越しできます。
鉢バラの土は、根がほぼ外気温に晒されている状態です。
上にマルチングを行っていても、横側、下側はもちろん保温できませんので、マルチングだけでは鉢バラの保温対策にはほぼなりません。

写真のウッドプランターような、熱伝導率の低い素材のもので鉢を2重鉢にしてあげると、だいぶ凍結を和らげることができます。
寒さ対策だけでなく、夏場は暑さ対策にもなります。

基本的にバラは寒さに強い植物ですので過剰に対策を行う必要はありませんが、何日も土が凍り続け、バラが水を吸えない状況に置いておくと、水枯れをさせてしまったバラ同様に組織が傷み、休眠明けの調子の悪さに繋がります。

寒風対策

しっかり根付いている地植えのバラは寒冷地で無い限り枝の保護は必要ありませんが、鉢バラで乾いた風がずっと吹きつけるような場所にある場合、不織布などで覆い、枝を乾燥から守ります。
特に植えつけたばかりの大苗などは、まだ根がうまく働いていませんので、保護が必要です。

水やりについて

休眠中もバラは、生育期ほどではありませんが、水を必要としています。
新鮮な空気を送ってあげるためにも、鉢バラは1週間に1度くらいは水やりを行ってあげましょう。

鉢の土が凍ってしまう地域の場合、上記の凍らせない対策を行い、できるだけ凍り続けてしまう状況を避けましょう。
また、凍ってしまうからと水やりを控えて凍らせたままにするよりも、水はけの良い土を使い、余分な水分が溜まりにくいようにして、凍ってしまった後は氷を溶かすように朝に水やりを行ってあげたほうが、バラには良いようです。
冬場の最低気温がマイナス5度、6度になるピーキャット農場では、そのようにして冬越しを行っています。

鉢バラの植え替え

休眠期は鉢バラの植え替えの適期です。
1月中くらいに済ませておくのが理想的です。

平鉢で育てているグリーンアイスの植え替えの様子を動画にしましたので、ご参考までにどうぞ!

植え替えのポイント、方法については下記の記事をご覧になってみてくださいね!

地植えの土のメンテナンス

地植えの土もメンテナンスしましょう!
ミックス堆肥を表面にしっかり混ぜ込みます。
基本肥料を与えるのは2月下旬から3月始め頃になります。

作業の詳細はこちらの記事をどうぞ!

冬剪定とツルバラの誘引

冬剪定とつるバラの誘引は、バラの冬の一大作業と言えますね!

植え替えでも紹介したグリーンアイスの株の剪定の様子はこちら

こちらのページで各系統別の剪定と、つるバラの誘引の特集をしていますので、ぜひお役立てください♪

ピキャットクリアで丸ごと洗浄!

葉も無く、植え替えなどで鉢を移動する機会の多いこの時期なので、ぜひ、ついでに周りのお掃除もしてしまいましょう!
落ち葉やゴミと一緒に越冬してしまう虫や、病原菌を一掃することができます。
ゴミを綺麗にした後は、ピキャットクリア100ppmを散布して、綺麗さっぱり洗浄しましょう。
バラに散布するだけでなく、床や鉢まで満遍なく洗い流してあげます。
月に1度くらいでやれるとバッチリです。

カイガラムシ退治をお忘れ無く!

剪定も終わり、葉も無く、益虫も居ない今の時期はカイガラムシを退治するのに最も適した時期です。
ぜひカイガラムシ退治にはガーディアンコートを使ってください。

直接噴霧して、しっかり乾いたら歯ブラシなどで擦り落とします。
ガーディアンコートがちゃんとかかっていれば、そのまま下に落としても大丈夫です。

手が届かない場所への散布は、ピンポイントは難しいので、できるだけ舞い散らないよう弱めで接近して枝にかけてあげるのが効果的です。

こちらの栽培ページでも解説しています。

1月2月オススメ資材ランキング!

この時期に上手に使いたい資材ランキングです!

  1. ピキャット・クリア

    ピキャットクリアは、一年中活躍するアイテムです!
    豊富なサイズ展開でご自分のスタイルにあった量をお買い求めになれます。

  2. MIX堆肥(川口肥料(株))

    ピーキャットと川口肥料さんがコラボして作ったMIX堆肥です。
    赤玉土と混ぜれば、簡単に高品質なバラ用培養土ができあがります。

  3. クリプトマルチ

    杉の皮からできた天然素材です。マルチングや、鉢の土止めに使用できます。

    クリプトマルチクリプトマルチ

  4. マスダさんの木酢液

    ホンモノだから、その効果も期待ができます。
    センチュウが出てしまっている根の株は、丸いコブを取り除き、木酢液100倍液に5分程度つけ込んでください。

  5. トリプルバイオセット

    地植えのバラへ与える堆肥に混ぜれば、より効果的!土の再利用時にも使えます。

    トリプルバイオセット

  6. ガーディアンコート

    厄介なカイガラムシ退治にどうぞ!

てんちょー解説

冬の作業まとめ、いかがでしたでしょうか~

寒い時期ですが、この時期だからこそバラ園へ行ってみるのもおすすめです。
ご近所さんのバラ庭をじっくり見ることはなかなかできませんが、プロの剪定や誘引をまじまじと見ることができます(笑)
ぜひぽかぽかと暖かい日差しのある日にどうぞ!

冬の作業は本当に寒いですので、万全の防寒仕様で頑張ってくださいね。