クリスマスローズを有機栽培で



まるちゃん
ゴージャスではないけれど、寒い時期に可憐に咲くお花として人気のクリスマスローズを特集しました!


クリスマスローズについて

キンポウゲ科 学名:Helleborus
■開花期:11月中旬~4月中旬 ■植え付け期:9月中旬~3月中旬


クリスマスローズはキンポウゲ科ヘレボルス属の宿根草です。

原種と名前の由来

クリスマスローズの原種は主にヨーロッパ原産で約20種類ほどあります。(中国が原産のものもあります)
傾斜のある落葉樹林、低木の生えている雑木林や岩場の多い場所に原生し、一般に、日本より夏の気温が低く、雨量が少なく、気温が高いところでも乾燥している気候を好み生息しています。

日本ではクリスマスローズの名前で普及していますが、本来は原種の「H・ニゲル」だけを指す英名で、クリスマスの時期にバラのような花を咲かせることから付いた名前です。
欧米ではH・ニゲル以外の原種・交雑種をクリスマスローズと呼ぶことはありません。

原種の一つである「H・オリエンタリス」及び交配種は、『レンテンローズ』とも呼ばれます。
これは、イースター(キリストの復活祭)前の日曜日を除く40日間の、四句節(レント)の期間である2月から4月に花が咲くことから由来しています。
日本では、このレンテンローズを主要な交配親としたクリスマスローズが最も多く流通しているため、2月~4月に咲くクリスマスローズが多くなっています。
名前通りクリスマスの頃に咲かないのは、ちょっぴり残念ですね(笑)


有茎種と無茎種
クリスマスローズは大きく分けて、有茎種と無茎種があります。

有茎種

有茎種は茎(ステム)に葉が付き、その頂部に花を咲かせるタイプです。
基本的には常緑で、同じ種類でも、背が高くなるもの、矮性のものなど、様々な形状があります。

・フェチダス(とくに暑さ、過湿に弱い品種)
・アウグチフォリウス(耐寒性が弱い)
・リビダス(耐寒性が弱い)
・ニゲル※
・ヴェシカリウス※

※)ニゲル、ヴェシカリウスは分類上、有茎種に分類されていますが、実際は中間的なタイプと言われています

無茎種

無茎種は葉柄と花柄が別々に根茎から立ち上がるタイプで、常緑種と落葉種があります。

・オリエンタリス
・アトロルベンス
・クロアチカス
・デュメトラ(根が浅く広がるので、高温多湿の影響を受けやすい。とくに水はけの良い土を使う)
・オキシデンタリス
・ヴィリディス
・キクロフィリス
・オドルス
・プルプラスケンス
・トルカータス
・アブルジクス
・リグリクス
・ボッコネイ
・ムルティフィダス
・チベタヌス(乾燥を嫌います)

原種を含め様々な品種を交配させたものをガーデン・ハイブリッド(ヘレボルス・ヒブリダス)と呼びます。
園芸店で販売されている品種のほとんどはガーデン・ハイブリッドです。


クリスマスローズのお花の事
同じ性質で咲くことが少ないクリスマスローズは品種名がないことが多く、
「ガーデンハイブリッド ダブル ピコティー ピンク」など、色、咲き方などで販売されていることが多いです。
呼び方を覚えておくと、どんなお花なのか、想像がつきやすいですよ♪

花の咲き方

・シングル…一重咲き
・セミダブル…半八重咲き
・ダブル…八重咲き
・フリル…花弁にフリルがはいる

・丸弁…花弁の縁が丸くなっているもの
・剣弁…花弁の縁が尖っているもの

・平咲き…満開時に花弁が水平近くまで開くもの
・カップ咲き…満開時にカップ状に咲くもの。平咲き、筒咲きの中間
・筒咲き…満開時に筒状に咲くもの

・上向き…開花時に横から上に向いて開花するもの
・下向き…開花時にうつむいて咲くもの

花の模様

・ノンスポット(スポットレス)…花弁に模様が入らないもの
・スポット…花弁に小さな斑点が入るもの
・フラッシュ…花の中心部から外側に向かってスポットが密に広がるもの
・アイ…蜜線の周りにだけスポットが広がるもの
・ブロッチ…やや大きめのスポットが重なり合い、大きな模様のように見えるもの
・ベイン…花弁に脈状の模様が入るもの
・ネット…スポットとベインが重なって網目状に見えるもの
・バイカラー花弁が2色で構成されているものまたは花弁の表と裏で色が違うもの
・ピコティー…覆輪が入るもの


クリスマスローズの栽培のこと
基本的には、落葉樹の下のような、秋から冬によく日が当たり真夏は日陰になるような場所が適しています。日陰でも育ち、寒さに強く霜にあたっても枯れることはありません。

鉢植えでの栽培

水はけの良い土を好むので、基本用土は赤玉土小粒〜中粒で

もっとも簡単な配合用土は、赤玉土小粒4:軽石小粒3:MIX堆肥3 です。
乾きにくい場所で育てている場合や8号以上の大きな鉢で育てている場合は、さらに水はけがよくなるように赤玉土を中粒に変えるのもおすすめです。

スリット鉢、素焼き鉢、駄温鉢など、排水性が良いもの、通気性が良いものを選んで

排水性がよく、通気性に優れている鉢が向いています。
テラコッタ鉢などはおしゃれでかわいいものが多いのですが、鉢底の穴が少ないものが多いので、鉢底炭などをしっかりと鉢底に敷いて排水性を良くしてください。
また形状は、深い鉢の方が根がよく伸びて生育が良くなります。

鉢栽培の栽培カレンダー

【生育期】 10月~5月

10月ごろ新芽が動き始めます。植え替え、株分けの適期です。クリスマスローズは基本的に毎年、植え替えをします。
元肥にぼかし肥料などを与え、1~2週間に一度、有機液肥を与えます。
植え替えから1ヶ月ぐらいはピキャットリバイバルを与えても良いですね。
夏越しが上手くできなかった株の場合も、ピキャットリバイバルが活躍します。

新しい葉が展開したら、古い葉は取り除きます。(無茎種のみ)
株元に日光を当てて、花芽を出やすくする為です。

日当たりの良い場所で管理しますが、雨が多い場合は軒下などあまり雨の当たらない場所に置いて過湿を避けます。

寒さには強い品種が多いのですが、寒風のあたる場所では葉が傷むことがあります。
寒冷地で土が凍るような場合は、マルチングや二重鉢などの防寒対策が必要です。

開花が始まったら、1週間に1度、有機液肥を与えます。(1月~3月ごろ)

【半休眠期】 6月~9月

成長が緩やかになり、半休眠期に入ります。

なるべく風通しのよい、半日陰~日陰の場所で管理します。

半休眠期はあまり水は与えない方がよいので、乾かし気味に管理します。

この時期は肥料などは与えません。

暑さが和らぐ9月後半から10月ごろになると新芽が動き始めます。

地植えでの栽培

基本的な管理は鉢栽培と同じですが、生育期と半休眠期で好む環境が変わりますので、
植え場所には注意が必要です。
おすすめは落葉樹の下など、冬の間は日が当たり、夏の間は日陰になる場所です。
日陰でも育ちますので、庭の北側などでも栽培できます。

日当たりの良い場所に植える場合は、夏場は遮光してください。

植え込み前にはMIX堆肥バイオセットなどでしっかりと土作りをしてください。
水はけの悪い場所では育ちにくいので、その場合は土壌改良して水はけをよくしてから植え込みます。


クリスマスローズの苗の種類
クリスマスローズは種から育てて2,3年ほど経たないと花を咲かせません。
ですので、花をすぐに楽しみたい場合は、入手する苗の種類に注意が必要です。

主に
・2~3.5号ビニールポット苗(10月頃より出回る)
・2、3年ほど育てた開花見込み株(シーズン前より出回る)
・初花を咲かせた状態の開花株(1~3月の開花時期に出回る)

などが販売されています。

ポット苗

ポット苗はお手頃な価格で販売されているので、購入しやすいですし、大きく育てる楽しみがありますが、花を楽しめるようになるまでに2、3年かかります。
手入れ
入手後すぐに根鉢を良くほぐして、土を落とし、2周り大きな鉢(4.5~5号鉢)に植え替えてあげます。

開花見込み株

開花見込み株は、開花時期よりも少し早い時期に流通していて多分咲くだろうとされている株です。
(環境、育て方によっては咲かないこともあるようです)
多くは実生3年生で、5~6号(直径15~18センチ鉢)で出回ります。
手入れ
秋に開花見込み株を入手したら、根を完全にほぐし、古い土と黒く枯死した根をきれいに取り除いてから植えます。
根が良く張っている場合は、2周り大きな鉢に、あまり張っていない場合は元の鉢と同じ大きさのものに植え直します。

開花株

開花株は、花を咲かせた状態で出回る鉢植えです。
手入れ
5~6号(直径15~18センチ鉢)に植えられており、根詰まり気味になっていることが多いのですが、開花時に完全に根を崩すと生育が悪くなる恐れがあるので、入手後は根鉢の底を軽くほぐして、2周り大きな鉢に植え替えてあげます。
その後、秋にまた、完全に根を崩して植え替えるようにします。

実生苗とメリクロン苗について

クリスマスローズは実生苗(種から育てた苗)とメリクロン苗(生長点培養で作られた苗)があります。
同じ親株から採取した種でも違う性質で咲くことが多いので、実生苗の場合、親株と同じ花が咲かないことがよくあります。
メリクロン苗は性質がほぼ固定しているので、開花前の状態でも違う花が咲く心配がありません。

どうしてもこの花が欲しいという場合は開花株、またはメリクロン苗がおすすめです。


クリスマスローズの病害虫
基本的には丈夫な植物ですが、日本の高温多湿の環境では、病害虫が発生しやすいです。
特に気をつけたいものをあげておきます。

病気

ブラックデス

ウィルス系の病気で新芽や葉、花、などにタールをなすりつけたような黒い斑点が出ます。
アブラムシなどの吸汁性害虫が媒介してなる病気です。ハサミなどから感染することもあるようです。
基本的にハサミを入れる作業の場合は、株が変わる度にピキャットクリアでハサミを消毒し、感染予防して下さい。
4月~5月、9月~10月ごろに発症しやすいです。
感染した株は土なども一緒に廃棄するしかないので、気をつけたい病気です。

灰色カビ病

ボトリチス菌による病気で、春先、梅雨時、秋から初冬、気温が20℃ぐらいで、雨が多いときなどに発生しやすい病気です。葉や茎が茶色く萎れてきて、腐敗していきます。
ピキャットクリアが効果がありますので、発生しやすい時期はこまめに散布してください。

ベト病

春先と秋、気温が20℃ぐらいで昼夜の気温差があるときに発生しやすい病気です。
葉に淡黄色の斑点が出ます。進行すると大きな褐色の斑点となっていき、やがて葉は落ちます。
発生しやすい時期はなるべく風通しの良い場所で管理してピキャットクリアで予防してください。

害虫

害虫はハモグリバエ、アブラムシ、ハマキムシ、ヨトウムシなどに注意してください。
ハダニが出るときもあります。

定期的なピキャッシュ+カルシウム、木酢液などで予防してください。


クリスマスローズの増やし方
種、または株分けで増やします。(挿し木はできません)

種での増やし方

種は5月ごろに採取します。
虫による自然交配で大抵、種ができます。
種を採取したい場合は、5月ごろ子房がしっかりと膨らんだころに、お茶のパックなどでくるんで種が飛び散らないようにしておきます。

採取した種はすぐに蒔くこともできますが、冷蔵庫で保存して、秋に蒔いた方が発芽率がよくなるようです。

採取した種を品種ごとにお茶のパックに入れて、ピキャットクリア100ppmに一晩漬けて、殺菌処理します。
水切りしたら、ジップ袋などに入れて、冷蔵庫(できれば野菜室など)で秋まで保存します。

種まき前(10月ごろ)にもう一度、殺菌剤に漬けて、同時に水分も吸わせます。

種まきの土は赤玉小粒で。
バーミキュライトなど堆肥などが含まれない土がよいでしょう。
種が重ならないように蒔いたら、1㎝ほど覆土します。

その後は乾かさないようにしながら、やや日陰の場所で管理します。

2月~3月ごろに発芽します。発芽後、本葉が2,3枚になったら、ポットあげします。

根を傷つけないようにそ~っと抜いて、水はけの良いブレンド用土に植え付けます。
その後は薄めの液肥を週に1回程度与えて管理します。

株分けでの増やし方

株分けは大株に育ち生育が悪くなってきたら、行います。

株分けの適期は10月ごろです。根をほぐし、分けやすい場所で葉枝を折らないように気をつけながら株を分けます。
あまり、こまかく分けすぎないようにします。

株分け後は1,2週間ほどは日陰で管理します。薄めのピキャットリバイバル(1000〜1500倍)を与えて様子を見ます。
その後は通常の株と同じように管理します。

クリスマスローズにオススメ資材!


  1. ピキャット・リバイバル

    夏場に弱ってしまった株にも頼れるこの1本!

    ピキャットリバイバル
  2. MIX堆肥(川口肥料(株))

    ピーキャットと川口肥料さんがコラボして作ったMIX堆肥です。
    赤玉土、軽石と混ぜれば、簡単に高品質クリスマスローズ用培養土ができあがります。

  3. ピキャット・クリア

    種処理時にも、病気対策にも使えるピキャットクリアです。

  4. 有機液肥

    草花にも使いやすい、リン酸強化の有機主体の液肥です。

  5. ピキャットバイオセット

    地に植え付ける前の土作りに!
    今までクリスマスローズを植えていた場所に、もう一度植え付ける場合の土作りにも最適です。


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