夏剪定のタイミングって難しくない?

どうして

最近は夏がいつまでも暑いし、夏の剪定はいつやったら良いのだろう…


…と、毎年悩んでいませんか?

夏の剪定は、
「9月に入ったら」
「最近は暑いから9月半ばの方が…」
「シュラブは蕾がつくまで長くかかるから8月に切った方が…」

とまあ、時期だけでも色々な説があります。
バラの個性も色々、暑さも色々、ましてやバラの元気度も色々…

バラの夏剪定は様々な要因が関わってくるので、一言で「いつが良い」と言いにくい作業であり、時期については基本的にはご自身の庭の傾向と、品種の個性を把握して判断してもらうしかない、というのが本当の所です。

とはいえ…
”9月始め”と”半ば”の違いでどれくらいの差があるものなんだろう?って気になりませんか?

この企画では、その部分をズバッと実証してみました!

結構ちゃんと違いが出たので、少しでも知識の糧にしていただければ嬉しいです♪

剪定タイミングの比較内容について

内容

同じ品種、同じ生長年数の株、ほぼ同じ成長具合の3株を
「ほぼ剪定しない」
「9月初めに夏剪定」
「10日後に夏剪定」
と剪定内容を分けて、その後の開花の様子を観察していきます。

鉾田の気温や環境について

行ったのは2024年の9月からです。
最高気温はまだ35℃を超える日もありますが、最低気温の方は25℃以下になり始めてる日が出ている時期です。
例年よりは暑い年です。
ハウス内のため、最高気温は40℃以上になっている場合もありますが、夜間の最低気温は外気温とほぼ同じになっています。
冬場は寒冷地に片足をつっこんでいるような地域なので、11月以降はしっかりと気温が下がる気候です。

使用するバラについて

オリジナルの未発表交配バラです。
性質はフロリバンダ系統で、開花サイクルが比較的早いタイプです。
春に新苗だった1年目の株です。
▼剪定前の状態の3株がこちら


A株
ほぼ剪定しない

B株
9月初めに剪定

C株
10日遅れて剪定
てん手左

では早速見ていきましょう♪

写真はほぼ左からA,B,Cの順に、(ずれているところもありますが)縦でA,B,Cそれぞれの変化が見られるようにしています。

A,B,C株の剪定~開花

0日目 9月2日

気温:最高36℃/最低26℃
Aは花柄切り程度の剪定、Bは通常の夏剪定

10日目 9月12日

気温:最高35℃/最低25℃
A,Bに遅れて、10日後にC株を剪定しました。

14日目 9月16日

気温:最高35℃/最低25℃
Aはほぼ切ってないに等しいので、すぐに1つ出来た蕾が開花しました。

33日目 10月3日

気温:最高24℃/最低20℃
剪定から33日目。
AとBの開花がすすんでいます。
剪定したしていないは思ったより影響せず、数日位の差で開花が始まりました。

36日目 10月6日

気温:最高24℃/最低19℃
Aは満開に。花柄を切りました。
Bの開花が良い感じになってきました。

39日目 10月7日

気温:最高30℃/最低21℃
Bがきれいだっため、Bのみ撮影
剪定していないAよりも、良い花が咲き、長く楽しめたように思います。

41日目 10月9日

気温:最高20℃/最低14℃
Bが一輪咲き始めてから8日目。
満開を過ぎたので、花柄を切りました。

45日目 10月13日

気温:最高25℃/最低14℃
Cの蕾がだいぶ大きくなってきました。

50日目 10月18日

気温:最高22℃/最低19℃
Aにいつの間にか1輪開花
Cが開花し始めました。剪定から50日目。

54日目 10月22日

気温:最高24℃/最低13℃
Cの開花が進みますが、この時期の割にあまり良い花ではありませんでした…(残念)
10月初め頃の天気が雨やくもりが多かった事の影響も考えられ、肥料やケアなどをもう少ししてあげれば良かったかもしれません。

62日目 10月30日

気温:最高21℃/最低11℃
A,Bは新芽が順調に伸び、小さく蕾が見え始めました。
Cは10日くらい開花してました。ちょっと遅くなりましたが花柄切りしました。

82日目 11月19日

気温:最高12℃/最低2℃
だんだん日の入りも早くなり、日照時間も少なくなってきました。

92日目 11月29日

気温:最高16℃/最低1℃
Aの一番花の花柄切りから56日経ち、2番花の開花が始まりました。
Bはもう明日にでも開きそうです。

97日目 12月4日

気温:最高18℃/最低5℃
数は少なくゆっくりですが、秋の2番花がとても美しく咲きました。

観察最終日106日目 12月13日

気温:最高7℃/最低-4℃
Aの株の葉が黄変するものが増えてきました。そろそろシーズンを終えたいようです。
Bの蕾は開き切りませんが、このまま切ってお家で飾って楽しみました。
Cはうどん粉病もちらほら出始め、気温的にも今季はもう開花は無理そうな気配です。

いかがでしたか?

秋以降のバラの花は、最低気温が25℃以下になってくることと、日照時間が強く影響していると考えています。
気温は高くても、日照がないとやはりバラの開花速度は遅くなってくるので、気温が高いからといって剪定を遅くすると、2番目の花はまったく間に合わないようになってしまいました。
農場は、11月後半からは最低気温が0℃近くになる日も増えてくるので、それはそうかという感じではあります。
冬の訪れが比較的早い鉾田のような気候でも、開花サイクルが早い四季咲きバラであれば、従来通り9月初めに剪定をすれば、2番花をきれいに楽しむことができるということも、1つ結果を出すことが出来ました。

参考までに写真を撮った日の気温も書いておきました。
皆さんのお庭との違いを比較してみて、ぜひまた夏の剪定の時期考察の種として、お使いいただければ幸いです。