こちらでは、ピーキャット農場での取り組みや考え方を皆さんにご紹介させていただきます。

うりゃ

無農薬栽培、有機栽培でバラ苗生産をおこない、根頭癌腫病を出さない苗生産をがんばっています。
当店はバラ苗に蔓延してしまっている、根頭癌腫病と戦うバラ苗生産者です。

皆さんに提供すべき苗とは?

「苗」にとって一番大事なことは何でしょうか?
これは生産者、店によって考え方は違ってくると思います。

・思わず手に取りたくなる見栄えの良い苗(売れる苗)
・生産コストを下げることで利益幅を大きくした苗(儲かる苗)
・生産コストを下げることで販売価格を下げた苗(安い苗)
・お客さんが育てたときによく育つ苗(伸びしろのある苗)

ピーキャット農場は、「伸びしろのある苗」を生産するための農場です。
窒素を効かせて大きさ自慢や見栄え自慢をするような苗は作りません。
生産コストを下げてお得感を出すことも、利益を出すために生産コストを下げることもしません。

「良い苗」とは「お客様の元で良く育つ苗」
ここを徹底して苗生産に励んでいます!

有機栽培、無農薬栽培を目指す方に最適の苗をご提供します!

当店が農薬に頼らずにバラを育てる事にこだわるのは、理由の1つにガーデナーさんがバラ栽培で農薬を使用できない現状があったからです。

住宅地では様々な人が生活しており、農薬を散布するのは現実的でないため、農薬を使用しなくてもきれいなバラを咲かせる・楽しむ事が出来る栽培方法や苗が必要でした。

そして無農薬栽培を実行していくには、有機栽培が最適として、ピーキャット流有機栽培で苗を作っています

・農薬使用によるバラ苗の病害虫抵抗力の低下
・肥料過多によるバラ苗の軟弱化
こういう苗を皆さんが入手すれば、皆さんが困ります。

ですから、ピーキャットでは無農薬&最小施肥のピーキャット流有機栽培でバラ苗生産をしています。

根頭癌腫病の徹底排除!

根頭癌腫病を引き起こすアグロバクテリュームは土壌の常在菌ではありません。
よって、バラ苗生産者が少し勉強すれば感染苗を出すことはありません。
癌腫病の発生要因は、台木の残留根と親木管理にあります。
この管理を徹底すれば発生要因は消滅しますが、放置すれば蔓延要因となります。

ピーキャット農場では対策を徹底し、2010年度より癌腫苗を出していません。

バラの新苗が出来るまで「新苗物語」


てん手左

良く育つ伸びしろいっぱいの苗、根頭癌腫病ゼロのバラの新苗作り!
その苗は一体どうやってできているのか!?
ピーキャットのバラ苗生産の様子を公開してみることにしました!

バラの無農薬生産は無理だとか…
根頭癌腫病阻止は無理だと言われ続けてきましたが…
ピーキャットは難なくクリア!
独自のピーキャット流有機栽培でバラ苗生産をやっています。

基本は有機栽培ですが、別に有機栽培にこだわっているわけではありません。
良い苗を作るためには、農薬に頼らない有機の力を活かした栽培がとても有利になるので、「有機栽培技術を活用したバラ苗生産」になっています。

どうぞ、ご覧ください!

1年目

5~6月

バラの苗作りは、まずノイバラの花が咲くところから始まります。
背丈以上あるノイバラの株が満開になると、たくさんのミツバチたちが花の蜜や花粉を集めに来ます。

11月

今年も無事たくさんの実が赤く熟しました。
鳥と競争をしながら実を収穫します。良い種は良く熟し、実も柔らかくなりおいしいようです。
たくさん収穫できたときは、鳥のために少し残しておくと、野鳥がやってきます♪

12月

トリプルバイオや堆肥を入れて種を蒔くための畑の土作りをします。

2月

ノイバラの実は、冬の間に枝を取り除き、寒いハウスの中で保管します。
ノイバラの果実部分には発芽抑制物質が含まれるため、種を蒔くには中の種だけを取り出す必要があります。
実から種を取りだして、水に入れておきます。

水に浸けてから1週間ほどしたら畑に種を蒔きます。

3~5月
ノイバラが生長!

バラの種は発芽率が余り良くないので、無事発芽するまでは毎年緊張してしまいます。
草原のように繁ってくると一安心。
移植に向けて、水やりと有機肥料で育てます。

畑の土作り

移植先の畑の土作りをします。
畑は堆肥をいれる直前まで耕運はせず、自然の力も借りながら、土作り・有機土壌作りを行います。
むやみに耕運しないのはこだわりポイントでもあります。

2年目

バラの苗作りも2年目に突入しました!

6月

梅雨が終わるまでに、育ったノイバラの苗を移植します。
機械はないので、すべて人力です。
地道に1本1本植え付けていきます。

7~9月

酷暑に負けないように、水管理とリバイバルと肥料の有機栽培で、強いノイバラに育ってもらいます。

農薬には頼りません。ピキャッシュ散布もおこないます。

10月

育ったノイバラに芽接ぎ作業をおこないます。
皆さんからいただいたオーダー注文の品種を、1本1本芽接ぎしていきます。
ノイバラの接ぐ部分の掃除にはピキャットクリアが大活躍します。

1月
芽接ぎ苗の掘り上げ

ポットに植え付けて新苗にするために、メンバー総動員でスコップで1本1本手で掘り上げていきます。
掘り上げた苗は品種ごとにまとめて、ポット上げする日まで一旦畑に仮植えします。

苗を置くハウスの掃除とピキャット洗浄

新苗を置くハウスを清掃します。
直前まで鉢植えが入っているので、それらを別ハウスへ移動して、落ち葉を掃除して、ピキャットクリアで徹底除菌します。
病気が流行るリスクを限りなく減らします。

1~2月
芽接ぎ苗の手入れ作業

置く場所も整ったところで、芽接ぎ苗をポットへ定植するための作業をおこないます。
根頭癌腫病を徹底排除するために、感染している可能性がない苗でも、念には念を入れてピキャットクリアで体内洗浄をおこないます。
自然には絶対はないので、はずすことのできない過程です。

テープを取って、根っこを整理する様子です。
苗は1本1本根の生え方などに個性があるので、個性に合わせて、ポットに入るボリュームかつ根が良く張れるように切っていきます。

ポット上げ作業

体内洗浄が終わった苗を4号ロングスリットポットへ植え付けていきます。

ちなみに培養土は劣化させないために作り置きはしないので、約300Lずつ人力で混ぜて作り、使用しています。
すぐに無くなるので、毎日のように土を作り続けます。

2月

芽接ぎ苗の管理

まだ夜は氷点下になる時期です。
不織布をかけ、様子を見ながら管理をします。

切り接ぎ作業

親木の更新や、追加で作りたい品種を切り接ぎ生産します。
使用する台木は、もちろん一度体内洗浄を行ったものを使っています。

ピーキャットの切り接ぎ方法は、横引きと言われる刃の入れ方で行うので、接ぎ口が長いしっかりとした切り接ぎ苗ができます。
また危険性が少なく、あまり力が強くない方でもやりやすいため、会員さんにもこの方法で切り接ぎセミナーを行っており、今ではたくさんの方がご自分で苗作りを行っています。

うりゃねこさんの切り接ぎ動画です。

翌年の台木のための種蒔き

1年前の作業を同時並行でまた行っていきます!

3~4月

接ぎ木苗の管理

肥料を与えすぎずにじっくり育成します。
苗は一度新芽を摘む「ピンチ」を行い、根張りを優先させて、環境が変わっても良く育つ苗になるように育てます。

5月

しっかり苗も育ち、とうとう皆さんの元へ苗が旅立つときがやってきました!

四季咲きのバラは、大体蕾かお花が付いている状態でお送りするようにしています。
根張りをしっかりさせている新苗ですので、蕾は咲かせてもらって全然大丈夫です。
まだ、人間にすれば中学生になったかなくらいの苗ですので、完全なお花ではないことも多いですが、楽しんでいただけると思います。

咲かせたら、できるだけ早めには切って後はお家の中で楽しみ、バラには次の生長を促してあげてくださいね。

てん左普

ご覧いただいたように、ピーキャット流の新苗作りは手作り感覚満載!

畑では雑草と共生し、環境に負荷をかけない栽培を心がけ、苗は一本一本丁寧に作り上げていくオーダーメイド形式を取り入れています。
また、根頭癌腫病感染苗を1本も出さない生産方法は、他店では決して真似できない衛生管理ありきの苗作りにあると自負しています。

■育ちやすい伸びしろいっぱいの苗
■根頭癌腫病感染リスクゼロの苗
■無農薬、有機栽培で育った苗

ピーキャットでしかご用意できない上質の苗で、存分にバラ栽培をお楽しみくださいませ♪

ピーキャットの新苗

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