てんちょー左

つる性のバラは、冬に誘引して、春に一斉に開花させるのが基本ですが、やっぱり春以降もお花が咲いてくれると嬉しいですよね。

イングリッシュローズ(ページ下にある一覧へ飛びます。)においては、初期の作出品種をのぞき、最近ではほぼ春以降も花を付けるバラがほとんどです。
樹形の特徴がそれぞれありますので、枝が長く伸びるタイプを選べば、四季咲きのつるバラを手に入れることが出来ます。

この特集では、昔から愛される四季咲き性のあるつるバラを中心にコメント付きでご紹介しています。

そもそも四季咲きって…?

「四季咲き性」は木立バラに見られる代表的な性質で、伸びた枝の先に蕾を必ずつける性質です。
木立バラでは、剪定などで、それを咲かせたり咲かせなかったり、思う時期に花を咲かせるような操作をします。

つるバラでは基本的に、剪定を行って、「この時期に咲かせることを狙う」作業はしませんが、ここでは、伸びた枝の先に蕾をつける性質がある品種を、総称して「四季咲き性がある」と呼んでいます。

春の開花以降、いくら枝が伸びても、枝先に蕾を付けないつるバラを、一季咲きと言います。

返り咲き…?繰り返し咲き…?

つるバラの咲き方で、「返り咲き」「繰り返し咲き」「四季咲き」などを見ると思います。
どれも四季咲き性のあるつるバラですが、春から休眠までの咲く回数は、

返り咲き < 四季咲き < 繰り返し咲き

です。
日本語のニュアンスでもわかるとは思います。

返り咲き

春以降あまり花をつけることはありませんが、忘れた頃に花を咲かせていたり、ぽつぽつ咲いていたり、秋に何となく花を多めに咲かせたりします。
秋にもある程度揃って咲くような場合は、「二期咲き」と表現されていることもあります。
しかし、生長の良い太い枝にはなかなか花をつけにくく、地植えで良く育つような環境だったりすると、一季咲きのようになってしまうこともあります。

四季咲き

繰り返し咲きよりも頻度は少ないが、伸びた枝先に蕾を付ける性質があります。
その伸び具合は品種により幅があり、長く伸びた末に蕾をつけることもあります。

繰り返し咲き

言葉のニュアンス通り、繰り返し、繰り返し蕾を付けます。
枝を伸ばすことを忘れて、ひたすら木立バラのように、ちょっと伸びたらすぐに蕾を付けることもあります。
つるバラは、あちこちから枝を出して蕾を付ける感じになるので、あちこちで咲いているような感覚になり、特に「繰り返し」咲いているように思えます。
花の咲いた枝を切って、またそこから枝が伸びた先に蕾を付けるのかというと、そういう場合もあるし、次に伸びた時はなかなか蕾を付けないこともあります。
そのあたりは、つるバラらしく気まぐれです。

2023/08/06最終更新
アウェイクニング
アウェイクニング
繰り返し咲き
ニュードーンの枝変わり品種ですが、ニュードーンよりもアンティーク色の強いかわいらしいお花を咲かせます。
春の一斉咲きの後は、ぐーんと伸びた枝の先に花をつけます。
強健で育てやすいのもまた魅力です。
アリスターステラグレイ
アリスターステラグレイ
繰り返し咲き
やさしいクリーム色のお花が人気のバラです!木立バラのように繰り返し繰り返しお花を付けます。どんな色のバラと合わせても、表情を明るくしてくれそうです。
数年して樹が立派になると、ある日長い枝を伸ばすようになってきます。
トゲも少ないので、ベランダなどでもお勧めです。
アンジェラ
アンジェラ
四季咲き
言わずとしれた有名な四季咲きつるバラ。
樹勢と花付きが素晴らしいので、バラ園でも良く仕立てに使われています。
アントニオガウディ
アントニオガウディ
返り咲き
レオナルドダヴィンチの枝変わり品種。シルバーピンクのお花に薄く斑が入ります。
伸び方はレオナルドダヴィンチにほぼ変わりませんが、少しこちらの方が伸びにくい印象です。花枝が短いので、仕立てた形にそってお花が咲きます。
ヴィックスカプリスヴィックスカプリス
返り咲き
人の背丈ほどの長さのシュートしか伸ばさないので、小さめのトレリスなどへの利用がお勧めです。
トゲがほとんど無く扱いやすいです。香りは中香程度。
コーネリアコーネリア
繰り返し咲き
サハラ’98サハラ’98
四季咲き
鮮やかな山吹色の花がとても目を引くつるバラです。2~3m程度伸びます。
黒点病には強くないので、春以降は注意が必要です。
シーフォームシーフォーム
繰り返し咲き
ほふくするように枝を伸ばすので、グランドカバーや短めのツルバラとして楽しめるシュラブローズ。
愛らしい姿ですが、とても強健!香りはあまりなく、3cmほどの花を房でたくさん繰り返し咲かせます。
ジャクリーヌデュプレジャクリーヌデュプレ
繰り返し咲き
透明感のある真っ白な半八重のお花に、赤い長めのシベがとても魅力的なバラです。
春以降も、繰り返し繰り返しお花を付けます。
枝は太くなりがちですが、小さめの構造物にもおすすめです。スパイシーな香りも魅力。
新雪新雪
四季咲き
セバスチャンクナイプセバスチャンクナイプ
返り咲き
上品な花色のアンティーク花は8cm程の中大輪で、スパイシー香が香ります。
人の背丈を越すくらいの強いシュートを伸ばしますが、シュラブ状に短く切っても春に良く咲きます。
ソニアリキエルソニアリキエル
繰り返し咲き
人の背丈ほどのシュラブローズで、弓なりにシュートを伸ばし、10cmにもなる大きな花をうつむき加減で咲かせます。
うつむくので人の目線よりも上に枝を持っていく仕立てがお勧めです。フルーツ香の強香です。
ソンブレイユソンブレイユ
繰り返し咲き
お行儀良く並んだ花弁がかわいらしい印象の人気の白つるバラです。
繰り返し咲きで、春以降も比較的花を良くつけ、楽しめます。ツルは大きく伸びる方です。香りが良いのも嬉しいところ♪
ダブリンベイダブリンベイ
繰り返し咲き
樹勢が強く、病気にも強い、育てやすい赤のつるバラです。枝は2~3m程度伸びます。
丸みがあり可愛らしい雰囲気の花型も癖が無く、香りがあまりない分花持ちがとても良いです。
パヴィヨンドゥプレイニー
パヴィヨンドゥプレイニー
繰り返し咲き
木立性の四季咲きバラとしたいくらい、すぐに蕾をつける半つるバラです。
樹が大きくなってくると、長い枝を出すようになってきます。
花は下をうつむきがちですが、裏花弁が白く、後ろ姿も大変かわいらしいです。
1.5mくらいの位置で咲かせられるようにすると、2倍楽しめるバラかもしれません。
バフビューティーバフビューティー
繰り返し咲き
パレードパレード
返り咲き
ローズピンクのひらひらのお花で、大変華やかなバラ!
大輪ですが、春以降も繰り返しお花を付け、性質も丈夫で、頼りになるつるバラです。
枝は大きく伸びますので、大きく誘引して、あまり寂しくしたく無い場所などにお勧め!
バレリーナ
バレリーナ
繰り返し咲き
他の大輪バラと合わせたりしても素敵な、名脇役的人気の繰り返し咲きシュラブ。
春以降もお花をつけますが、春のお花を全部切らずに残しておけば、秋に赤いかわいらしい実が楽しめます♪
タイミングが良ければ、お花と実の共演も!
ブーケパルフェ
ブーケパルフェ
四季咲き
トゲの少ない枝を直立に強く伸ばすハイブリッドムスクローズ。
花の香りはほぼありません。大きな房が名前の通りブーケのようになって咲き誇ります。
花枝は長めなので、仕立てた時よりも開花時はボリュームが出る感じになります。
ブラッシュノアゼットブラッシュノアゼット
繰り返し咲き
ふわふわピンクの繰り返し咲きをお探しなら、お勧めするつるバラです。
ピンクと、退色した白のお花がつくるグラデーションがとても美しいです。
トゲも少なめで、春以降もひっきりなしに蕾を付けます。
ペーターローゼガーペーターローゼガー
繰り返し咲き
人の背丈ほどにシュートを伸ばす小さめのつるバラで、丸みのある花がとても可愛くメルヘンな雰囲気です。
放射状に枝を伸ばすので、フェンスやオベリスクがお勧めです。香りは中程度。
ボニカ’82ボニカ’82
四季咲き
殿堂入りしている修景バラです。
ベッド仕立てやボーダー、生け垣などにも向いています。少し遅咲きです。
花持ちも良く、株を覆うようにして咲く姿は圧巻。
マダムアルフレッドキャリエールマダムアルフレッドキャリエール
四季咲き
強香、白の四季咲きつるバラとして、有名なバラですね。
一見頼りなさそうな細い枝を旺盛に伸ばし、春以降もぽつりぽつりと枝先にお花を付けます。
あまりきっちり誘引せずに、枝が暴れない程度に留め置く位にすると、お花の雰囲気に似合ったナチュラルな感じを楽しめます。
ラベンダーラッシーラベンダーラッシー
返り咲き
良く咲き!良く伸び!香りも良くて、育てやすい…!
大きく伸ばして育てたいバラを探している方には、良くお勧めするつるバラです。
青みのあるピンク色も落ち着いた雰囲気で、ゴージャスながらも品のある雰囲気です。
レーヌシャボーレーヌシャボー
繰り返し咲き
白い小さなお花を無数に咲かせる様子がとてもかわいらしいバラです!
春の一斉咲きの後は、伸びた枝先に穂状に花を咲かせます。
草花ともとても相性の良いバラですよ。全体的な枝の伸びは遅いので、あまり大きくしたくない場所でもおすすめです。
レオナルドダヴィンチレオナルドダヴィンチ
返り咲き
アンティークな雰囲気のお花が人気のつるバラです。
系統がフロリバンダとなっているとおり、春以降も伸びた枝先に房でお花を咲かせ、楽しませてくれます。
花もちが大変良く、嫌み無いピンク色が、どの季節にも良く合います♪
枝はしっかりしていますが、立っていても花をつけやすいので、小さめのアーチなどにもお勧めです。
レッドキャスケードレッドキャスケード
繰り返し咲き
「赤い滝」の名前そのままに、枝が伸びたと思ったら、すぐに房で蕾をつけ、年中お花がついているような印象のつるバラ。
しだれて咲かせても素敵です。
あまり大きくできない場所でも、上手に空間を演出してくれること間違いありません。
ローゼンドルフシュパリースホープローゼンドルフシュパリースホープ
繰り返し咲き
ひらひらとしたピンク色のお花は、とても花もちがよいのが嬉しいところ。
春の一斉咲きのあとも、伸びた枝の先に房で蕾をつけて咲かせます。
枝は太めなので、窮屈な誘引には向きませんが、春の豪華さはとても見事ですよ!
枝は自立しやすいので、自然樹形でも大丈夫です。

つるバラ利用できる四季咲き性イングリッシュローズ