「オーキシン優勢」とか「サイトカイニン優勢」とか、学術的にはおかしな事かもしれませんが現場ではけっこう使っています。
私は特に使っています(*^▽^*)

実際のオーキシンやサイトカイニンは様々な性質や機能がありますが、栽培現場で大事なのは「縦に行くか横に行くか」なんです。
これ、簡単なことで枝分かれが多くなれば花は多く付きます。果物なら収量も上がります。
逆に、ひとつひとつの品質を上げるなら枝分かれよりも一極集中させた方が有利です。

つまり、栽培現場では品質と収量の駆け引きがおこなわれます。

花芽が多いと収量は上がりますが、栄養が分散されるので品質は落ちます(サイトカイニン優勢)
花芽が少ないと収量は下がりますが、栄養が集中するので品質が上がります(オーキシン優勢)

これはすでに農業でも多くされていて、表現方法は違えど普通の栽培技術です。

でも…
理想は、品質が最高で収量も多くなることですよね!
新しい栽培技術はこれを目指しています(*^▽^*)

では、このためにどうするのか?
生長過程で、サイトカイニン優勢とオーキシン優勢を最適に切り替えることができたらどうだろうか?

ということで、新しい栽培技術に採り入れられています。

オーキシン優勢

縦に伸ばす、集中して作り出す

サイトカイニン優勢

横に出す、分散させる

まずはこの意識を覚えて、じゃあどうするか?をじっくり考えていきましょう!

サイトカイニン優勢とオーキシン優勢をバラの育て方で解説します。
バラ科の植物って、このオーキシン優勢とサイトカイニン優勢の切り替えがムッチャ得意!
だから、私はいつもバラ栽培は栽培を覚える最高の教材だと言っています。

花がらを切る

「バラは花が終わったら早めに花がらは切って、次の開花に備えましょう!」
これをホルモンで解説します。

花が咲き終わるまではフロリゲン優勢になっていますが、バラは次は実を付け種を作り実を太らせることをします。
バラ科のリンゴや梨やサクランボなど、みんなそうします。

実を太らせ種を取るなら、当然ですが花柄を切ることはありません。
でも、バラのガーデニングは次の花を咲かせたり、次の成長をさせたいわけです。実や種は必要な人だけ…

でね、バラは実を付けたら種を作り実を太らすためにオーキシン優勢にします。
これ、実にドンドン栄養を送るためです。
そうなると、バラは脇芽を出すことができません。新しい芽を吹かせることができません。
よって、沈黙してしまいます…

ここで花がらを切ると…
オーキシン優勢がサイトカイニン優勢に切り替わります。そうすると、脇芽が動き出し、切ったところから芽がまた吹いてきたりします。

花がらを切るというのは、オーキシン優勢をサイトカイニン優勢にするということなので、バラのガーデニングでは花がらを積極的に切るわけです。

生育期にリン酸を控える

生育期、つまり枝が伸び葉っぱが展開する時期にリン酸を効かせるとオーキシン優勢が助長され花芽が少なくなります。
よって、生育期はリン酸を控え、集中よりも分散のサイトカイニン優勢にすることで花芽を増やします。

バラならフロリバンダ、果物ならイチゴでリン酸のコントロールをし花芽が付くまではサイトカイニン優勢、花芽が付いたらオーキシン優勢で品質を上げるということを…
やっている人はやっています(*^▽^*)

根量を増やす

根は、オーキシン優勢だと縦に伸び、サイトカイニン優勢だと根量を増やします。
肥料過多だとオーキシン優勢となり、地上部は縦ばかり伸び、根はゴボウ根だけになってしまいます。
生育期、特に初期生育期(春先)はサイトカイニン優勢が現在のバラの育て方です。

古い栽培方法は、春先に肥料や過リン酸石灰をぶち込む方法がとられ、芽出し肥もしっかり効かせるやり方でした。
新しい栽培方法は、土はあくまで堆肥だけにとどめ、肥料は芽が吹く直前か芽が吹いてから与えます。

これは、まず栄養を分散させ根量を増やしやすいサイトカイニン優勢にするためです。

初期生育が遅れたとしても、芽吹きが多く根量が多ければ、それ以降の生育に大きな差が出てきます。
ピーキャットの新苗がどうして育てやすいのか?
こういう栽培技術があったわけです(*^▽^*)

枝を横にする!

バラの枝は縦に立っていると、脇芽とてっぺんの芽を区別します。頂芽優勢ですね。
そして、枝を横にすると脇芽もてっぺんの芽も区別が無くなり、一斉に芽を吹くようになります。だから、つる性バラは冬に枝を横に這わせて春にたくさん芽吹かせます。

この仕組みをホルモンで言うと…
オーキシンは水より軽い物質で、上に上に行きます。だから、枝が立っているとオーキシンがてっぺんに行って頂芽優勢となります。
枝が横になると、オーキシンは横になった枝の上側に集まります。だから、一斉に芽吹いて伸びます。

縦に立っている枝だとサイトカイニン優勢で脇芽を動かすようにし、その後にオーキシンに切り替えますが、横に寝かせた枝はサイトカイニン優勢にすることなくオーキシン優勢で一斉に芽吹きます。
つる性バラの枝を冬に横に誘引することは、人間の手で脇芽の抑制を解いているということですね。

何気なくやっていることが、実は科学的なんですねえ(*^▽^*)

ほかにもいっぱいあります

ちょっとだけ、オーキシン優勢とサイトカイニン優勢の話を出してみました。
いかがですか?わけのわからないウンチクよりも理解しやすいでしょ?

現場って使える技術が欲しいので、皆さんも現場でバラのガーデニングをやっていますので理解しやすかったと思います。

このような栽培技術があってのピーキャット流有機栽培、そしてゆうきの園芸ショップの各種資材です。
とりあえず、ホルモンの解説はこの辺にしておきますが、栽培方法ではまたたくさん出てきます。

もし途中でわからなくなったり迷ったら…
関西のおっさんを思い出して読み返してくださいね(*^▽^*)