四季咲き、繰り返し咲きのバラは夏も花を咲かせようとします。
私は夏は花を咲かせるべきではないという考えですが、寒冷地の方々のことを考えれば「夏に咲かせるのもアリ」というのも反対はしません。

ただ、私は夏にバラの花を咲かせることは栽培技術としては良くないことだと言っておきます。

疑問おばちゃん

それはどうしてですか??

では、何故ならをお答えします!

キーワードは「不安定」

一昔前まではこういう解釈でした。

一昔前までの夏花は咲かせない方が良いという解釈

気温が上がると、フロリゲン優勢になって蕾を形成してから開花する前のスパンが短く、蕾が充分に成長しないまま開花してしまうから花が小さく良くない。

最新の解釈はこうです。

最新の夏花は咲かせない方が良いという解釈

気温が上がると、フロリゲン優勢であるのにバラは熱の放出に躍起になります。
葉っぱの気孔を大きく開き、熱を放出するために葉っぱからの水分の蒸散を一気に増やします。
気孔を大きく開くためにはサイトカイニンの分泌を増やす必要があり、葉っぱの蒸散が増えると光合成は弱まり開花に必要なエネルギーが損なわれます。

これにより、バラはとても不安定になります。
近年の酷暑はさらに不安定さを増しています。

花が小さく良くないのは不安定なことで起こりますが、これは絶対にそうなるわけではありません。
それが「不安定」ということです。

わかりやすく解説すると、こうなります(*^▽^*)
「不安定」ということなので、私は咲かせるべきではないけど反対もしないということですね。

では、この「不安定」ということで何かデメリットはあるのか?というと…
「不安定」なので絶対こうなるということではありませんが…

「不安定」になることによるデメリット

■秋の開花を嫌がる傾向がある
■ホルモンバランスが崩れるので生長サイクルの乱れや病害虫への抵抗力を弱める可能性はある
■糖や窒素の消費力が落ち、亜硝酸ガスや糖の放出量が多くなることで害虫を呼び寄せやすくなる可能性がある
■不安定要素の中、細胞が木質化に進む可能性がある(老化)


など、あくまで「不安定」なので悪いことが起こる可能性があるという話です。
絶対に起こるわけではなく、もしかしたら良い事が起こるかもしれません。生き物ですから(*^▽^*)

ただ、私は秋に絶品の花を咲かせたいですし、普段の病害虫対策はラクしたいので、夏には咲かせないように考えています。
若さも大事ですしね!

でも、バラの花の夏顔を見たい人もいるでしょうし、寒冷地の方は少しでも多く花を楽しみたいでしょうから、これは個人の判断にお任せします。

この夏の開花で考慮すべき栽培技術を2つ出しておきます。

夏の開花で考慮すべき栽培技術2つ

1.夏場は光合成が弱くなるという事実!

夏は日差しが強く日照時間も長いことから、光合成量は増えると思っている人が多いと思います。
でも、本当は光合成量は弱くなります。

バラは気温が高くなればなるほど、葉っぱの気孔から水分を蒸散させて体内の熱を逃がします。
これができなくなると、バラは体内の熱を逃がすことができず、葉っぱを落として体内に熱を持たないようにします。

光合成は水を多く必要としますが、暑くなればなるほどバラは水分を葉っぱの蒸散に使いますので光合成は暑くなるほど弱まります。

理解してあげてください。

2.オーキシン優勢にはさせたくない…

夏のイメージはひまわりや朝顔!
夏はオーキシン優勢でグングン成長するイメージがありますが、バラはそうでもないです。
しかも、木立性は夏の終わりに剪定して古い葉っぱは取っちゃいます。
バラは夏は休息期と考えるべきですね。


バラって、やっぱり元々の性質は寒冷地向きの植物なんです。
夏場にオーキシン優勢でグングン伸びたら、日本の夏だと命に関わることになります。

夏場はサイトカイニン優勢で、葉っぱの蒸散に全力投球させてあげたいと私は考えます。
今の日本の夏、私らでも耐えられないじゃないですか!
花を咲かせるならフロリゲン優勢、オーキシン優勢になりますから、酷暑でサッカーさせているみたいな感じですからね…

ただ、若いというのは強い!
新苗を植えて2年目位までは酷暑でも育っていきます。
高校球児が真夏の甲子園で活躍しているように、若さってやっぱりすごい!
オーキシン優勢でグングン成長させられるのは、バラが若いうちの夏だけですね!

私のようなじじいが真夏に運動させられたら、「殺す気かっ!」って文句を言います(*^▽^*)