雨は酸素をたくさん含んだ水です。ですから、その雨で水没したり長く雨が降ったとしても好気性土壌を保ち続けます。
ですから、「雨や水遣りが多いから根腐れがあ!」なんていうデタラメはまず信じないでくださいね。

ただ、土壌にいっぱい降った雨がずっと溜まってしまうと水の酸素が抜けてしまい、好気性土壌が嫌気性土壌(酸素を含まない水がある土壌)になってしまった場合は一大事!
バラは好気性土壌で生きる植物なので、嫌気性土壌になると根腐れなどの大きな障害となります。

この嫌気性土壌の解りやすい見分け方は「ドブ臭い」という匂いです。

ドブ臭い匂いというのは、これは嫌気性微生物が有機物を分解することで発する匂いです。
この匂いがしたら至急処置が必要です。

でも、分かりにくい場合もありますよね…
知らぬ間に根腐れを起こしていたとなると、とてもショックです。

それと、大雨で固形肥料が急激にたくさん溶けてしまい、大雨後の強い日差しで土が急激に乾いて土壌の肥料濃度が急上昇して根焼けするというケースもあります。
マルチングしていない鉢などで特に起こりやすいので、気付かぬうちの肥料過多にも注意です。

では、この根焼けや根腐れにまずどう処置していくのか?まずは何をすべきなのか?をお教えします。

それは…

タップリ水遣りです(*^▽^*)

「おいおい、ムッチャ雨が降ったのに水遣りって…」と思う人が大半だと思いますが、まずは酸素を含んだ水を与えて酸素を苦手とする嫌気性微生物を死滅させることが大事です。
まあ、すぐに死滅はしませんが酸素を含んだ水を与えると酸素を必要とする好気性微生物が蘇り、嫌気性微生物を食べ、まずは好気性微生物優性の土壌にします。
だから、まずは酸素を含んだ水を与え、酸素を含んでいない水を流してしまうことが大事なのです。
それと、万一の肥料過多の場合も肥料濃度を水遣りで下げることもできます。
広い畑なら水にドップリ浸かり続けないと嫌気性土壌にはならないので大丈夫ですが、狭い庭や鉢はすぐに嫌気性土壌になるのでまずは水遣りしましょう。

次に!
地植えの場合は薔薇の植え込みの回りに20cmほどの水を掘ってみてください。水が出てきますか?
この場合は水が土壌に溜まっている状態ですので、これを機に水を抜くことを考えてください。バラの植え込みを囲い、回りよりも植えこみを高くして、そして花壇の回りに水を掘って水を抜きます。
鉢植えの場合は鉢をいろいろな方向に傾けてみてください。
これで鉢の底から水が出てくれば水が抜けます。しっかり抜ききりましょう!

次に!
嫌気性土壌になってしまうと好気性微生物が一気に死滅しています。
ですから、好気性土壌を取り戻すべくトリプルバイオの出番です。酷暑の終わりもありますし、このタイミングでトリプルバイオをしっかり補給しましょう!
その後はリバイバルでOKです!

そして!
地植えはそのまま様子を見て、鉢植えは毎日しっかり水遣りして酸素のある水を土壌に送り込みましょう!

こんな感じで恐怖の嫌気性土壌から脱出してください!

「いやいや、そんなに水遣りしたら根腐れが…」

という、デタラメに洗脳されちゃって頭から出たらメが抜けない人は「バラは水耕栽培でも元気に育つ」を理解してくださいね。
根腐れを起こすのは嫌気性微生物です。嫌気性微生物は酸素の無い水で増殖します。バラは好気性の植物なので好気性微生物にやられることはありません。酸素の含んだ水であればずっと浸かっていてもバラは平気なのです。

ということで…

ドブ臭いが根腐れのピンチ!

これをしっかり覚えておいてくださいね。