なんか、ひろちゃん農園の件で変な話が横行しているみたいなので…私の見解を書いておきますね(*^▽^*)
ウチは無農薬栽培を推奨して20年、さまざまな事に対応してきましたし、自身のバラ苗生産もそろそろ無農薬栽培20年に達しようとしています。
まあ、参考にはなるかな?(*^▽^*)

ちなみに、農水省とかの資料を読んでも絶対に理解できないと思いますよ。あれでああだこうだ言えるわけもないです。
だって、農水省自体が一枚岩じゃないし…(*^▽^*)
法の解釈とか文章の解釈というのは人それぞれだし、どれも広義で書いてあるのでそれが正しいかどうかを判断するのは裁判官だけでしかありません。だから、変な解釈を頭ごなしに信用することなく、社会通念上を大事に解釈していくことが大事です。
社会通念上とは「社会一般に通用している常識や見解に照らして」という意味です。

まずね、「農業」というのを考えてみましょう。
社会通念上では「農を生業とする」という意味ですよね。皆さんが農作物を作ってそれを生業(商売)としているなら農業となります。
一方、自分で食べる分だけの家庭菜園やガーデニングは農を生業としていませんよね。ということは、農業ではありませんよね。訳わかんない税金の話は別として…

次に「農薬」というのを考えてみましょう。
社会通念上では「農業で使用する薬」という意味ですよね。皆さんは農業をしていませんので農薬を使うのはおかしなことです。
また、農薬は劇薬など危険なモノもあり、農業に従事していない人が農薬を扱うのは社会通念上は許されないことです。

じゃあ、家庭菜園やガーデニングは農業や農薬とはまったく関係ないですよね?

でもね、農水省はこう解釈しています。
「植物を栽培することはすべて農業と見なす!」
「植物を栽培することは農業だから農薬を使わなければならない!」

で…
まずは社会通念上、植物を栽培することはすべて農業ですか?という判断が必要になります。

社会通念上、たとえば部屋の観葉植物に水を与えるのが農作業になるのか?庭やベランダで草花を育てるのが農業となるのか?と言えば…
もうここで無理がありますよね。農業であるわけがありません。
だから、家庭菜園やガーデニングの病害虫防除で農薬を使う必要など無いのです。

じゃあ、何で病害虫防除すれば良いの?

家庭菜園で野菜を作っても農薬残留基準値チェックが存在していません。もし食べた家族が農薬の毒性にやられたら誰がどういう罰則を受けますか?
庭やベランダでの農薬散布はドリフト対策や散布後の立ち入り禁止措置は不可能です。家族だけではなく、ご近所や通行人などへの配慮も難しくなります。
農薬使用でご近所や学校などへの告知も無理です。
それに違反したらどういう罰則がありますか?

何も書かれていないし、誰も説明できないでしょ?
社会通念上では家庭菜園やガーデニングでの農薬使用がおかしなことなんです!

よって、社会通念上では家庭菜園やガーデニングでは農薬以外のモノを使って病害虫防除することになります。
では、どういうものを使っていくのか?

というぐあいに…ここまで社会通念上を出したら農薬擁護派はブチ切れてくると思います(*^▽^*)

では元に戻って…

「植物を栽培することはすべて農業と見なす!」はどの法律に載っていますか?これをある国の人に言ったら「日本は法律もアニメなのか?」と言われました(*^▽^*)
でも、根本はここなんです。
「植物の病害虫防除は農薬を使わなければいけない」の前提には「植物を栽培することはすべて農業」がなければ農水省の言い分はすべて崩れて意味が無くなります。
だから、無農薬がどうこう以前に、植物を栽培することはすべて農業なのか?を議論する必要があるわけです。

農業だ!とするのなら「植物の病害虫防除は農薬を使わなければいけない」は言い分が通ります。
その代わりに、家庭菜園で収穫した野菜はすべて農薬残留基準値チェックが必要となります。
庭やベランダに農薬を使う際はご近所や学校に周知、散布したら立ち入り禁止で家に出入りできなくなります。ドリフト対策で庭のまわりに防除ネットを張らなければいけなくもなります。

社会通念上…もういっか(*^▽^*)こんな馬鹿げたことをやあやあ言っているわけです。

じゃあ、農水省のいろいろな文章はどういうことなんだ?

そんなもん、行政といろいろ関わり合った人ならわかりきったことです。曖昧でどうとでも取れる言い方をするのが行政でしょ?
岸田総理の話なんてまったくそのものでしょ?大臣の答弁とかもそうですよね?あれ、みんな行政が考えた文章でしょ?

だから、そういう文章でああだこうだ言ったって人それぞれ解釈が異なってくるわけです。
まして、曖昧に書いているから明確な罰則なんてまったく書いていないでしょ?努力義務とかそんな感じでしか書いてないです。

じゃあ、家庭菜園やガーデニングは何を使って病害虫防除すれば良いんだ?

だから農薬を使うか農薬以外のモノを使うしかないんです。
農薬を使うのなら農薬残留基準値チェックが必要だし、近隣の周知やドリフト対策や立ち入り禁止措置が必要になりますが…無理でしょ?
無理だと解っているからグレーにしているだけなんです。

農薬以外のモノを使うなら「植物の病害虫防除は農薬を使わなければいけない」にはならないですよね。
でも、それは仕方ないですよね。これもグレーなんです。

「グレー VS グレー」で言い合っても、白にも黒にもならないんですよね。

だから、家庭菜園やガーデニングで農薬取締法違反になるのはこうなります。
■農薬の適性利用ができてない場合
■無農薬資材と名乗っているのに農薬成分が検出された場合
■近隣に迷惑行為となった場合

なのに、どうして「植物の病害虫防除は農薬を使わなければいけない」と家庭菜園やガーデニングでも言われてしまうのか?

それは、利権の悪意と農家特有の「掟」にあります。
利権の悪意はともかく、農家特有の「掟」とは一体何なのか?

欧米の農業は国が農業政策によって経済的保証をしてくれます。経済的保証をしてくれるので、農家は国の農業政策に従います。
日本の農業は国が経済的保証などしてくれません。原則は自由農業です。でも、それだと誰も国の農業政策には従わないと思いきや、日本の農家はみんな掟には従うのです。
だから日本政府は掟だけで押さえ込める農家にわざわざ経済的保証などしないわけです。

「それは法律違反だ!」、「それを無農薬栽培と言ったら指導された」なんて言うのは、掟を守らすための事なんですね。事実とは異なります。
農家は掟が大好きな人が多いので、逆に一般の人は不思議に思うわけです。私も20数年前に農業の世界に入って農業が掟に縛られているのには驚きました(*^▽^*)
掟なんてのを他人に強要したら、業務妨害やらモラハラやら大変なんだけどねえ…

「掟やぶりは許さねえ!」、「掟をやぶると村八分にされる!」
これは農業だけにしてもらわないとねえ…家庭菜園やガーデニングにもそんな掟を持ってこられたら迷惑なんですよね。

ということで…
ウチもね、商売のためなら

バラの香りを愉しんでますか?でも、その香りはネオニコチノイド系殺虫剤がタップリ!
バラの花にはスリップスがいっぱいつくので、ネオニコチノイド系殺虫剤がタップリタップリ散布されています。
スリップスは一度の農薬散布ではとても退治できないので何度も何度も居なくなるまで…

なんて宣伝すれば売上げが上がるかもしれないけどねえ…そんなことはしない。
なんで農薬擁護側は無農薬栽培を叩きたくて仕方ないのか?おばあさんにまで虐めをするのか?こんな事はもうやめないとね。

掟というのは家族の掟、村の掟、会社の掟、地域の掟など色々あると思うけど、関係ない人が掟に従うわけないでしょ?というのを農薬擁護側は理解しないとね。

最後に、
日本の農業、日本のガーデニングはこんなアホなことでやあやあ言ってるわけにもいかないんだけどね。
ほんと、10年前から何も進んでいない…こういう話はいい加減に終わらないかなあ…

日本、終わるぞ?