有機栽培での施肥について解説します。
有機栽培は肥料で育てない!
■慣行栽培…植物に与える栄養は化成肥料しかありません
■有機栽培…有機土壌では足りない栄養を、有機肥料で足していきます
どうして施肥をするのか?
自然で育つ(自生できる)植物は、有機土壌だけで栄養が足ります。
大きくて甘い実を付けたり、たくさんの花を咲かせたり…
品種改良された品種は、有機土壌だけでは栄養が足りないから自生できません。
足りない分を足してあげるのが、有機栽培での施肥です!
肥料は土壌に混ぜない!
肥料を土に混ぜ込めば、有機土壌は壊れます。
自然でも、生き物の糞や死骸のあるところは植物は枯れていきます。
しかし、そのまわりは植物が良く育ちます。
有機肥料は、足りない分を定植後に与えていきます!
生長に合わせて施肥する!
植物は栄養を作り出す生き物です!
(光合成による糖・窒素からのタンパク質・酵素・ビタミンなど)
植物はどこに栄養を貯めているのでしょうか?
生長に合わせて施肥量や施肥タイミングを変えていくのが有機栽培の特徴です!
無駄な施肥をしない
■無駄な施肥が病害虫を呼び込む!
(軟弱化、亜硝酸ガス発生)
■無駄な施肥で有機土壌が壊れる!
(栄養バランス、微生物バランスが崩れる)
■無駄な施肥は枝枯れや変形の原因に!
(窒素過多、腐食菌の侵入)
大きさ、甘さを求めるなら、ぼかし肥料+リン酸で!
上級者向きの施肥コントロールテクニックです!
栄養生長時はリン酸を抑え、じっくり苗を成長させます。
開花時、実成時はリン酸を効かせ、栄養を実や花にしっかり送り込みます。
品質最重要視型の施肥となります。
(*有機栽培ではカリは安定させますので、効かすことはしません)
花数の安定、収量の安定は、リン酸の安定を!
繰り返し開花、繰り返し収穫する場合は、リン酸を安定して効かせます。
リン酸のコントロールが難しい初心者向きでもあります。
収量最重要視型の施肥となります。
液肥はメリットを活かして使っていこう!
■素早く効かせ、素早く抜くことができる
酷暑や冷夏などの天候不順時、生育不良からの立ち直り、シーズン終盤の施肥時など…
ぼかし肥料との併用がオススメですが、液肥だけでも充分すぎるぐらいの高品質です。