これを知るとバラ栽培がとてもカンタンになったという人が続出するので、とっておきとか目からうろこになるのかもしれないけど…
今まで勘違いをしてきた人はどうぞ参考にしてください。
光合成の強い葉っぱをしっかり付けているバラの苗は、もちろん生育が良くなります。
葉っぱは見た目よりも機能!
さて、皆さんはどちらの葉っぱのほうが光合成が強いと思いますか?
(1)葉色も葉の厚みも薄いけどみずみずしい葉っぱ
(2)葉色が濃く葉の厚みもあり固く丈夫な葉っぱ
多くの人が(2)が光合成が強くて良い葉っぱだと勘違いします。だから、質の悪いバラ苗から売れていきます(*^▽^*)
今まで損をした人は山のようにいるんじゃないかな?
では、葉っぱの知識を解説していきますね!
良い葉っぱの条件とは?
葉っぱの役目とは何でしょうか?これは大きく3つあります。
■光合成で糖を作り出す
■葉っぱの蒸散で新陳代謝を活発にする
■ホルモンを生成する
…
他にもありますが、おぼえておくことはこの3つです。
光合成はたくさんの水を使います。よって、葉っぱがみずみずしくないといけません。
葉っぱの蒸散を強くするためには、気孔の開閉のために柔らかさが必要です。
ホルモンをしっかり生成するために、細胞は若くみずみずしさが必要です。
バラの葉っぱは3ヶ月でこの機能を落としていきます。よって、若くみずみずしい葉っぱが良い葉っぱとなります。
ただ、成育不良の葉っぱと見分けが付かない人もいるようです。
見た目だけで機能が低い葉っぱ
農薬に頼る栽培の人は、緑が濃くて固くて分厚い「丈夫な葉っぱ」を好む人が多いですね。
バラは落葉樹なので葉っぱは消耗品なのですが、ここに丈夫さを求める人が多いのがバラ栽培が上手くいかない原因の一つでもあります。
どうして丈夫な葉っぱを求めるのか?
それは病害虫被害や水不足で葉っぱを落としてしまう恐怖を持っているからです。
葉っぱが落ちてしまうぐらいなら、丈夫でタフ(実際は鈍い)ほうが良いと考えてしまいます。
そして、農薬散布で頭を悩めるのが薬害です。
緑が濃くて固くて分厚い葉っぱは薬害が出にくいので、農薬散布を繰り返す人はそういう葉っぱを良いとします。
でも、このような葉っぱは光合成は弱く、気孔の開閉もしづらく、ホルモンの生成もあまりできない葉っぱです。
この葉っぱしか持っていないバラ苗は、今後の生育が悪くなることが多々あります。
葉緑素の量は薄いほうが健全です!
葉っぱの緑が濃いと葉緑素がたくさんあるので光合成が強くなる!と、多くの人が勘違いしています。
マグネシウム不足などで葉緑素が作れないと成育不良になるので、葉緑素が多いことが良いことだと思うんでしょうね。
同じ薔薇の品種でも、どうして葉っぱの緑が濃くなったり薄くなったりするか知っていますか?
バラはしっかり光合成ができるだけの葉緑素を作り出します。
光合成がしっかりできていれば葉緑素はそれ以上は作らず、光合成がしっかりできないと次々と葉緑素を作ります。
つまり、しっかり光合成ができてないと、葉緑素をたくさん作って葉っぱの色が濃くなります。
逆に、しっかり光合成ができていると、それ以上の葉緑素は作らないので葉っぱの色は薄くなります。
これは自然でも見て取れます。
山の南側は葉っぱの色が薄く、北側(裏山)は葉っぱの色が濃くなります。
また、窒素量と糖のバランスで、光合成による糖の生成量に比べて窒素分が多すぎると葉っぱの色が濃くなります。
また、土中の栄養濃度が濃すぎて根の浸透圧が落ちても葉っぱの色が濃くなります。
肥料過多だと葉っぱの色がドス緑になるのは、こういう仕組みだからです。
高機能の葉っぱを持たすために!
薄くみずみずしい葉っぱで強い光合成、強い葉っぱの蒸散、強いホルモン生成ができるバラの株は当然ですが生育が良くなります。
皆さんは、この葉っぱをしっかり持ち続けるバラの育て方をすることになります。
それは、どうすればできますか?
それはゆうきの園芸ショップの栽培方法、ピーキャット流有機栽培を実践することですね(*^▽^*)
ここで一つだけ出しておくと…
「緑が濃くて固くて分厚い丈夫な葉っぱ」を早く落としてしまって、若くみずみずしい葉っぱに入れ替えることをバラにやってもらえるようにケアしてあげることが大事です。
農薬に頼る栽培は葉っぱが付いていることが大事と考える人が多いですが、無農薬の場合はそういう考えはありません。
葉っぱはあくまで消耗品!
古くて機能の低い葉っぱを落として、新しい高機能の葉っぱを出すことが栽培上手となります。