「殺す」と「減らす」の違い
農薬には、殺菌剤、殺虫剤、殺ダニ剤などがあります。
言葉の通り、「殺す」ための薬剤です。
一方、ピキャットクリアは除菌・洗浄のために使います。洗い流すという物理的防除で使います。
これは、「減らす」ための水です。
農薬とピキャットクリアでは、「殺す」と「減らす」の違いがあります。
ですから、もちろん農薬のほうが同条件であれば圧倒的に効果があります。
これは間違いありません。農薬に耐性が付いていなければ…
しかし、ピキャットクリアのほうが結果が良いのはなぜでしょうか?
全体に撒ける強み
菌やウィルスに感染する…これは、確率と運の世界です。
病原菌の数が多いと、抵抗しきれずに増殖を許して感染してしまう確率が高くなります。
病原菌の数が少ないと、抵抗できて増殖を許さない確率が高くなります。
農薬を使用した方が病原菌の数は少なくなるはずです。
「殺す」と「減らす」では、その効果はまったく違ってきます。
ところが…
問題は「病原菌の数はどこの数?」ということです。
農薬は植物のみに撒布します。一方、ピキャットクリアは周りにも撒布します。全体撒布ですね。
病原菌の数は、植物の上では農薬のほうが数少なくなりますが、畑や庭やベランダ全体で考えるとどちらの病原菌の数のほうが少なくなるでしょうか?
一昔前は、植物の病原菌は植物にしか存在していないと思われていたようです。
しかし、腕の良い農家さんなどは昔から広範囲に農薬散布します。これが適正使用かどうかは別として…
患部にばかり集中して農薬散布している農家さんは、なかなか病害虫防除できていません。
つまり、病害虫というのは患部に集中して対策しても止まらないということです。
広範囲に数を減らしていけるピキャットクリアはとても有利になります。
植物の力を削がない
「抵抗」というのも大きなポイントです。
植物は自身で病害虫に抵抗するチカラを持っています。人間では免疫システムと言います。
農薬に頼り切った植物は、この抵抗するチカラが弱まってしまいます。
これは皆殺ししてしまうからです。
一方、ピキャットクリアは植物の抵抗するチカラを削ぐようなことはしません。
これが「減らす」という大きなメリットです。
定期撒布できる強み
一番大きな違いがこれです!
「あれっ?そういえば病害虫が出ないなあ…」
ピキャットクリアは定期撒布です。
菌は増殖する前、害虫は大きくなる前に洗い流されてしまいます。
実際は病原菌も害虫も付きます。農薬のような絶対的効果はありませんし、残効性も持っていません。
しかし、定期撒布で洗い流しているので気づかなくなります。
一方、農薬で定期撒布というのは乱用になりますから難しくなります。
よって、大半は「出てから撒布」になっているものと思われます。
しかし、人間の目でしっかり見えるようになったり、病根がハッキリ見えてからの撒布になってしまいます。
「時すでに遅し!」
ここが農薬の難しいところです。
減農薬栽培に成功した農家さんがこのような表現をされていました。
「ピキャットクリアで攻め、農薬で守る!」
イメージ的には「殺す」と「減らす」では殺すほうが攻撃的に感じますが…
現場では「減らす」で攻撃して、いざというときに「殺す」で防御します。