自然や生き物で一番肝心なのは「バランス」です。
有機栽培を研究していると、自然や生き物が創り出す絶妙のバランスに驚かされることが多くなります。
これを人間でたとえると…
人それぞれ食生活が違うのに、体内の物質バランスって皆さんほぼ同じになりますよね?
不思議に思いませんか?
私たち人間は、植物よりも多くの物質を創り出し、植物よりも高度な物質バランスを保てる機能を持っています。
しかし、ある物質が過剰になったり欠乏すると健康が阻害されてしまいますよね。
健康診断で数値が異常値だと、身体に異常があるということになります。
これ、バラも同じなんです。
バラは多くの物質を創り出し、体内の物質バランスを保つ機能を持っています。
また、バラは有機土壌と共生の関係にあります。
土壌も、自然や生き物によって土壌の物質バランスを保つという機能を持っています。
「土は生きている!」というのは、こういうことです。
また、バラが創り出す物質バランスもありますが、共生関係にある微生物のバランスを保つ機能もあります。
「バラが微生物を飼っている!」
バラは土壌の微生物に物質供給もしています。
そして、バラが生育不良になるときは、この物質バランスが大きく崩れています。
バラが生育不良になれば、土壌の物質バランスも微生物バランスも大きく崩れることになります。
もちろん、共生関係ですから土壌の物質バランスや微生物バランスが崩れることでバラが生育不良になることも起こります。
いかがですか?
なんか難しい話になってしまいましたね。
これ、別に憶える必要はありません。
皆さんには、「生き物はバランスが一番大事なんだ!」ということを知ってもらいたく思います。
私たち人間も、何かの物質が過剰になることは好ましくありません。
健康も強さも、バランスがしっかり整っていることで得ることができます。
バラも同じで、バラ体内や土壌のバランスがしっかり整えられていることが健康であり強さとなります。
何かが過剰になったり、何かが欠乏することは避けていかなければいけません。
ピーキャット流は過度になることを極端に嫌います!
大きく欠乏するリスクも極端に嫌います!
このピーキャット流に慣れていただくのは、少し大変かもしれません。
理由は、皆さんは植物栽培では「何かを与えよう!」、「何かを与えなきゃ!」という考えが強いからです。
たとえばバラの調子が悪いとき…
私は「肥料は取り除いて休ませてあげましょう!」と言っていますよね。
休ませることで、自然やバラ、そして微生物がバランスを取り戻せる時間を与えるようにしています。
私たち人間も同じです。
体調不良や疲れたとき、休むことで失ったバランスを取り戻す時間になります。
ドラゴンクエストやファイナルファンタジーのように、時間でHPが回復するのとはちょっと違いますよね。
生き物は休むと増やすのではなく、バランスを整えるということをするのです。
このバランスこそが、ピーキャット流の最たる技術!
…という大げさな話ではありません。
有機栽培では、自然やバラや微生物が何とかしてくれます。
人間がああだこうだといったところで、自然や生き物の方が偉大なんですよね!
だから、
それを邪魔しなければいいんです!
もしくは、
ちょっとだけ手助けしてやればいいんです!
ピーキャットの栽培技術なんて、そんな誇れるモノではないというのはそういうことです。
自然や生き物が偉大なので、それを支えているだけなのがピーキャット流のバラ栽培です。
しかし!
巷のバラ栽培は、この大事なバランスを崩すことばかり!
皆さん、想像してみてくださいね。