バラの成長の仕方はローテーション
「バラは右肩上がりに成長していく!」
皆さんはこう思っていませんか?
もしそうなら、すぐにこういったイメージは消し去ってください。
これがバラ栽培が上手くいかない元凶です。
私たち人間は赤ん坊として生まれてから成人するまで右肩上がりに成長します。
そして、成人を迎える頃から細胞分裂はしなくなり、その後は少しずつ減っていきます。
最終的には残念ながら死を迎えます。これが宿命です。
一方、バラは細胞分裂を次々とおこなう代わりに古い細胞を捨て去ろうとします。
要するに、細胞を入れ替えていきます。
新しいシュートが出る代わりに古いシュートはお役御免になっていく…
人間が右肩上がりの成長なら、
バラはローテーションで成長していく!
このイメージをしっかりと植え付けてください。
バラを右肩上がりに育てていくと、株の老化を早めてしまいます。
結果、一本杉になったりウンともスンとも言わなくなったり…
バラ苗の入れ替えペースが早い方は、見直してみてください。
バラを老化させない!
右肩上がり成長の幻想を象徴するのが、バラ栽培でよく使われている「充実した株」、「充実した枝」という言葉です。
「充実」というのは、細胞を大きく育てる事です。
バラの細胞には細胞壁があります。
細胞がある程度大きくなれば、そこから細胞壁はリグニンという物質でさらに固くなります。
そうなると、バラが立っていられるように固くなる「支える」細胞になります。
細胞分裂を活発にできる若い細胞ではなくなるのです。
バラはローテーションを促していく栽培方法が必要です。
そのためには、活発に細胞分裂できる若々しさを保ちながら育てていきます。
・若々しさを保つ→細胞を増やすこと
・充実させる →細胞を大きくすること
これを頭に入れておくだけで、あなたのバラは生まれ変わります。
ちなみに、私たち人間の細胞には細胞壁がありません。
細胞は伸縮することができますので、大きくなったり小さくなったりします。
身長は骨によるモノなので変わりませんが、痩せたり太ったりできます。
更に栽培においても、トマトなどの野菜は1シーズンで苗の寿命が尽きます。
苗を大きく育て、実をならせ、収穫したら苗の寿命も終わり…
バラ栽培とは違ってきます。同じように考えていませんでしたか?
一方、リンゴやミカンなどの樹木を育て収穫する農業もあります。
「充実」と「若々しさ」の違いで収穫物が変わってきます。
もちろん、若々しいほうが絶品です。とてもイメージしやすいですよね。
では、若々しさを保つにはどうすれば良いのか?
その秘訣がピーキャット流バラ栽培には満載されています。