タフさとニブさの勘違い
バラは生き物です!
バラは何年、何十年と育てていきます。
皆さんも、最初は皆さん初心者ですが、いろいろ経験していろいろ見てきましたよね!
バラのタフさとニブさの違いって…わかりますか?
もしわからなければ、次からはここもしっかり意識して観察していきましょう!
たとえば、皆さんがバラの新苗を2本買ったとします。
うっかり、水やりを忘れてしまった…
一つは枯れていない!
もうひとつは無残にも枯れてしまった!
さて、どちらが強い苗でしょうか?
ほとんどの方が、枯れなかった苗が強い苗だと、そう考えるはずです。
しかし…
どちらが多くの水を摂取していたのか?
強い苗というのは水を吸い上げる力が強く、弱い苗は水を吸い上げる力も弱くなっています。
さて、どちらが強い苗だったのでしょうか?
こういうことは考えたことはありますか?
これは葉っぱでも特徴がよく出ます。
分厚くて固くてドス緑の葉っぱは、とても立派で強そうな葉っぱに見えます。
一方、ペラペラで色が薄い葉っぱは、一見するととても頼りなさそうに見えます。
ここで水涸れ…
分厚くて固くてドス緑の葉っぱは、水涸れしたことなど感じないほどしっかりしています。
一方、ペラペラの葉っぱはしわしわに…
さて、どちらが良い葉っぱだったのでしょうか?
■バラはローテーションで成長する。若さが大事!
■葉っぱの機能で大事なのは気孔の開閉が強いこと!
■バラは水涸れすると自己防衛機能が働く!
さて、どちらが良い葉っぱですか?
これ、すべてがタフさとニブさの勘違いで誤った判断をしてしまいます。
まあ、悪いことばかり起こしてしまっている人にとっては、悪いことを起こしてしまっても無事の方が助かるのかもしれませんが…
そういう意味では、ニブいバラが合っていますよね。
でも、バラがバラらしく最高のパフォーマンスを演じるタフさがあるのかどうかは…?
バラは生き物だもの!
タフさをもつ生き物…
これを人間の場合はアスリートにたとえることができます。
動物なら競走馬のサラブレッドですよね。
試合中やレース中に、超人的なタフさを発揮するのがアスリートです!
じゃあ、このアスリートたちは普段から超人的にタフなのか?
そんなわけありませんよね!
まあ、そういう人もいるのかもしれませんが…
どちらかというと、アスリートはデリケートです。
デリケートだから、しっかりコンディションを整えることで敏感に反応できます。
自身に変化を付けることができるわけですね!
だから、試合中やレース中は超人的パワーを発揮します。
一方、いつも槍玉に挙げられてしまうのが立派なお腹をしたお父さん…
水分摂取はアルコール!風邪なんてアルコールを飲めばすぐに治ると豪語している!
不摂生な生活も、持ち前のニブさでへっちゃら!
家でごろごろしているときは、アスリートもお父さんもそんなに変わらないように見えますが…
アスリートは普段の生活からいろいろ気遣っています。
お父さんはパンツ1丁でへっちゃら!ビールをたらふく飲んで、タバコもスパスパ!
食事もアスリートは気遣う反面、お父さんは酒の肴があればOK!
などなど…
私たちはバラに何を求めているのか?
徹底したアスリート性を求めることもないですが、お父さんを求めているわけでもない…
でも、バラが綺麗な花を咲かせてくれるのを私たちは期待しています。
自然の美しさ、生き物だからこそ出せる美しさ…
皆さんがバラに求めていたタフさは、実はニブさだったとならないように…
バラ栽培を思いっきり楽しめるように、こういう視点も持ってみてくださいね!