ここまで読んでいただけたなら、一気にバラの栽培技術を上げる方法が理解できると思います。
では、どうぞ!
バラが一本杉状態になる理由…
アーチのてっぺんだけ咲いたり、目線よりも上で咲いたり、
サイドシュートが出なくて花が上の方でちょろちょろとしか咲かない…
豪華に花をいっぱい咲かせたいのに、思いと反して一本杉状態になって寂しい限り…
モヒカンがオバQになって、やがて波平さんになるパターンですね。
これでバラのガーデニングが嫌になる人がとても多いのです。
実は…
薔薇の育て方の本のとおりに育てれば一本杉になります(*^▽^*)
バラの育て方の本はバラ園や大きいガーデンで育てる方法であって、庭や鉢植えではとても一本杉になりやすいんです。
どうしてか?これを解説していきますね。
バラは樹木で、ストリゴラクトンなどの縦に伸ばす成長ホルモンを多く分泌します。
ストリゴラクトンは「頂芽優勢を強め、根から栄養をたくさん集める」という成長ホルモンです。
このストリゴラクトンは土から窒素やリン酸を多く集めるために菌根菌を呼び寄せます。多くの窒素やリン酸を集め、さらに頂芽優勢を強くしていく働きをします。
よって、バラはつる性だと長く伸び、木立性もグングン上に伸びていきます。
ここで考えてみてください。
このストリゴラクトンが強く作用すれば、オーキシン優勢がオーキシン圧勝状態になります。
つまり、バラは縦に伸びることしかしなくなるわけです。
菌根菌が多く集まり、窒素やリン酸を多く摂取し、頂芽優勢を強める…
それを良しとするバラの育て方の本では、バラは一番上の芽しか動かせなくなり、強制的に上だけ伸ばされ、上だけ花芽が付いて、上だけ花が咲くことになります。
それがずっと続けば…気が付いたらバラは一本杉に…
バラを縦に伸ばして、そのてっぺんだけに花を咲かせたいならそういう育て方でもかまいませんが…
皆さんがイメージしている薔薇の立ち姿は違いますよね?(*^▽^*)
では、皆さんに私からとっておき(*^▽^*)を差し上げます!
ストリゴラクトンなどはバラの場合は生殖生長の時にこそ必要なホルモンです!
つまり、花を咲かせたり実を太らしたりする場合は、シュートの先にある花や実に栄養を送り込みたいので窒素やリン酸をたくさん集めて頂芽優勢を強くします。
こういう時期はオーキシン優勢でもオーキシン圧勝でも良いですよね!
でも、枝葉を伸ばす時期というのはサイドシュートも欲しいですし、枝分かれしやすいサイトカイニン優勢にしたいので、ストリゴラクトンなどは分泌されない方が良いわけです。
一方、同じ樹木でも杉の場合はとにかく上に上に伸びたいですよね。
栄養を多く集めて、その栄養はすべて縦に伸びる事で使いたいわけです。
よって、ずっとストリゴラクトンなどはたくさん分泌したい。
皆さんのバラのガーデニングはいかがですか?
縦に伸びて上にちょろっと花が付くよりも、できるかぎり横張りになって花を咲かせたいですよね?
誰?窒素やリン酸をドバーーーッと土に投入して、菌根菌まで入れてる人は!(*^▽^*)
ストリゴラクトンなどを抑えたいのに、ストリゴラクトンがやることをガーデナーが代わりにやってるし!
そりゃ、一本杉にしかならないでしょ…
まあ、それでもバラは優秀なので強健品種とかフロリバンダ系は横張りしてくれますけどね。
一本杉がやたら多いのは、わざわざ一本杉にしているということなのです。
では、どうするか?
これはすでにゆうきの園芸ショップのガーデン技術で提供しています。
ゆうきの園芸ショップのガーデン技術で一本杉を回避!
土に肥料を混ぜない!
昔のバラの育て方は、土に大量の過リン酸石灰を入れたりしていました。
バラなのに石灰入れたりとか、何でもかんでもぶち込めば足し算で良くなる想いが強かったですね。
これ、肥やし時代の土が痩せているから何でもかんでも投入という考え方です。
しっかり土作りして、窒素過多やリン酸過多にならないように肥料は土に混ぜないようにしましょう。
また、菌根菌なんてどこにでもうじゃうじゃ居る菌だし、農業の土壌消毒後の畑でもあるまいし、わざわざ投入するのはガーデニングではまったく無用です。
栄養生長時はリン酸を控える!
枝葉が伸びる時期というのはストリゴラクトンが効いていない方がバラのガーデニングでは有利です。
また、ストリゴラクトンが起こす菌根菌の呼び集めも、窒素やリン酸を多く摂取させることも必要ありません。
枝葉を伸ばすときにたくさんの栄養が必要だと思う人は雑草を見てください。
自然の土の栄養だけでもあれだけ成長し枝葉を作ることができます。
よって、枝葉が伸びる時期は最少施肥がベストです。
窒素はある程度効かせますが、リン酸はほとんど要らないです。
そうすることでサイトカイニン優勢にも切り替わりやすく、サイドシュートが出やすくなります。
ストリゴラクトンが活躍して欲しいのは生殖生長
強い頂芽優勢で花や実に多くの栄養を送りたいのは生殖生長のときです。
このときは多くのリン酸が必要となりますので、リン酸を効かせます。
この生殖生長時はストリゴラクトンも大活躍しますが、この大活躍時に窒素過多だと花の変形をさせたりもします。
ただでさえストリゴラクトンが多くの栄養を集めるのに、さらに窒素過多だとヤバいことになる可能性があります。
生殖生長時はピキャット・ありんによるリン酸供給がとても効果的です。
施肥コントロールは一本杉対策でもあります
ゆうきの園芸ショップが提供している施肥コントロールは、バラのガーデニングで避けたいバラの一本杉化を防ぐことに多大な効果があります。
いかがですか?
一本杉になる不安が無くなれば、バラのガーデニングはそれだけでカンタンになりませんか?
施肥コントロール、是非ともやってみてくださいね!