フカフカな土はまったくもって無意味!

これは私がずっと言い続けてきたことです。
このフカフカな土というエンターテインメント性豊かな栽培技術は、今でも残る強烈なパフォーマンス…
農家すらまだ言ってますからねえ(*^▽^*)

そもそもさ、フカフカな土って自然のどこにあるの?
湿地地帯だけでしょ?
フカフカな土で恩恵があるのは、大根や自然薯やサツマイモとかの根菜ぐらいじゃない?

農業だと、トラクターや耕耘機で土をうなればフカフカの土になります。
堆肥や肥料を混ぜやすく畝も作りやすいので便利です。
その代わり、すぐ崩れるし乾きも早過ぎるのでビニールマルチします。
根菜や葉物野菜など背丈の低い作物であればフカフカな土のまま栽培もできますが、実物野菜や果樹、バラなどはフカフカな土では立っていられません。
水も奪われやすいので、さらに実物野菜や果樹、バラには合いません。

なのに、どうしてフカフカな土が良いと言われているのでしょうか?

これはカンタンです!良い土を知らないから(*^▽^*)
そもそも、フカフカな土が良いのなら歩くこともままならず、誰も見たことのない未開の地の神秘の土となります。
こんなことが栽培技術になっちゃっているという(*^▽^*)

そして、このフカフカな土がスターダムにのし上がるためにデタラメな理論が次々と展開されました。

土壌の好気性微生物の「好気性」というのは「水に溶けた酸素を必要とする」という意味です。
この好気性微生物が団粒構造を作って土に空気が通れば、好気性微生物は水を失って死んでしまいます。

根が酸素を必要とするというのは、そもそも好気性の生き物の細胞は酸素を必要とします。
よって、植物は水に溶けた酸素を摂取することで細胞に酸素を供給します。
フカフカの土に空気が行き渡って根がスーハースーハーと肺呼吸するはずもなく…そもそも根は空気に触れ続けたら根の細胞が壊れます。

そもそも、魚だって水に溶けた酸素をエラ呼吸で摂取するのに、植物や菌がスーハースーハーするわけもなく…
もうムチャクチャな理論なわけです。

それ以前に、フカフカな土というのは植物の性質をまったく無視しています。
植物は土をしっかり掴んで動かないようにします。動いてしまうと命に関わります。
なのに、フカフカな土だと土を掴む根が育たない…
それがストレスとなり、バラは生長サイクルを拒否することがあります。

バラは地植えの場合はフカフカ土のイメージは表面だけ!10cm以下!

鉢植えでフカフカな土は…いや、これ普通に考えてお笑いでしょ(*^▽^*)

ただね、水遣りしていると土は普通に締まってくるので、結局はフカフカなんて植え込む時の自己満足だけなんですけどね。
でも、その自己満足のためにバラに要らぬストレスを与えてもねえ…

ゆうきの園芸ショップでは、地植えは表面にMIX堆肥を混ぜて落ち葉に隠された土のようなイメージにしています。
だから、10cmぐらいはフカフカって感じですが、それは混ぜたからフカフカって感じなだけでフカフカが良いということではありません。
鉢植えはしっかり土を抑え込んで植え付けます。株が動かないように、要らぬストレスをバラに与えないようにします。

でね、どうしてフカフカな土が良いとされてしまったのか?

これね、どこの誰が言いだしたのか私にはわかりません。
まあ、お決まりのようにどこかの農業で言われていたのをどこかのバラの先生がエンターテインメントでのパフォーマンスのために持ってきたんだとは思います。

ただね、ビル工事で出る地下100mぐらいのカッチカチの土に比べたらフカフカな土は良いんだとは思います。
たまに新苗で「これ、どこから持ってきた土?」と思えるようなカッチカチの土があるでしょ?あれ、地中深くの土なんです。

カッチカチな土↔フカフカな土

そういうことかい(*^▽^*)

固く締まりバラをしっかりホールドしつつも保水力に富む土が良い土です。
ただ、固いとガーデナーが使えないので固く締まるけどほぐせることもできる土がベストです。

良い土とは…

固く締まりバラをしっかりホールドしつつも保水力に富む土
※ただし簡単にほぐせること

赤玉土とかココピートってそういうことができる基本用土ってことですね。
その優れた用土をフカフカって…もったいないですよ!