私は多肉植物が上手く育たないという人にはこうアドバイスしています。
多肉植物だからって水を控えていませんか?
水をしっかり与えれば良いんですよ!
多肉植物は乾燥地帯の植物なので水が多いと枯れや病気に原因になるはずだ!と、誰かに教わったんでしょうね。
でも、騙されたと思って水遣りしてもらうと…とっても簡単に育ちます。
へ~!
そうなんにゃ!
これを栽培技術で解説します。
植物ってどの植物も自分の細胞内の水がパンパンになったらそれ以上は水を摂取しません。
「バラが水を吸いすぎて枝が破裂する」なんて言ってたバラの先生はいましたけどね(*^▽^*)
動物は胃に流し込むので飲みすぎは起こりますが、植物は絶対に飲み過ぎは起こりません。
熱帯地方の植物も乾燥地帯の植物も高山植物も、もちろんバラも、自分が必要とする水の量を超えては摂取しないのです。
植物の水の摂取量は、根の浸透圧、細胞の浸透圧、葉っぱの蒸散量で決まります。
でも、多肉植物にたくさん水遣りしていたら枯れちゃったんですけど…
それはね、水が多くて枯れたんじゃなくて嫌気性微生物(嫌気性の腐食菌)にやられたからなんです。
1度水遣りすると水遣りを控えちゃいますよね。そうすると土の水が酸素を失って嫌気性土壌になります。
嫌気性土壌には嫌気性微生物が増殖し、多肉植物を腐食させてしまいます。
多肉植物は嫌気性微生物に弱いわけです。
その理由は、乾燥地帯の土壌では嫌気性微生物は増殖しないからです。
よって多肉植物は嫌気性微生物とは共存できません。
でも、日本の気候では嫌気性微生物は一気に増殖します。
それであれば、嫌気性微生物が増殖しないように、酸素を含んだ水をしっかり与え続けた方が、多肉植物にとっては有利ですよね。
多肉植物は嫌気性微生物と栄養濃度の高い土に弱いと知っておけばOKです。
では、バラはどうでしょうか?
バラは多肉植物よりも嫌気性微生物には強いです。でも、嫌気性微生物が悪さをすることは多々あります。
好気性土壌で育つ植物は嫌気性微生物には弱いのです!
酸素をタップリ含んだ水をしっかり与えてあげないと、バラは生育がとても不利になります。
だから「水遣りを控える」などあってはならないことです。
栽培初心者の人は水遣りは水の量だと思い込んでいますが、
水遣りとは酸素を失った水を流してしまい、酸素を含んだ水を与えることにあります。
「水遣り3年」などと騙されている人は多いですが、水遣りはとっても簡単なことです。
バラには酸素を含んだ水をしっかり与えてあげてくださいね!バラの細胞には酸素が必要です!